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私の宝物さがし。
これが、私の「宝物」・・・?
でも、なんか違うんだよな。
宝物とは、違う感覚・・・ 。
私はそう思いながら、目を開けると
道路の真ん中で突っ立っていた。
「きゃっ!?」
考え事してたからここが何処か分からなかったのか・・・。
まだ青信号だったから助かった。
通行人の方々ごめんなさい・・・!
そうくだらない事を考えながら、
私は通学路を走る。
「ギギー・・・」
うちの学校の門は、ちょっと特別なのだ。
登校時間中は門の鍵が空いているので、
自分で門を開けて入る。
だけど案の定、門が古すぎて嫌な音が鳴る。
このシステムやる必要あるのかな・・・。
ポンッ、と誰かが私の方を叩いた。
「心彩〜っ、おはよう。」
この子は、私の友達の久瀬ひまり(くぜ ひまり)。
何故か生徒会長次期候補だ。成績悪いのに。
変なリーダーシップがあるからだろうか。
ひまりは高く結んだポニーテールを揺らして私に乗っかってくる。
「おーいっ。心彩、ぼーっとしてる?
寝坊した?」
・・・寝坊のことは置いといて、確かにぼーっとしてる。
もっと気を張らないと、と思い背筋をピンと伸ばす。
「あ〜・・・、うん。ぼーっとしてた。」
「何その曖昧な返事〜っ。
って、そう言えば今日シャトルランだよね。」
あー、思い出したくないことを思い出してしまった。余計なことを言わないでくれ、ひまり。
「ほんとじゃん。最悪〜。 」
そう応えながら私は、下駄箱に乱暴に靴を入れた。
なんか腹が立つ。何か。
今日は嫌な日だなぁ・・・。
「ガラッ。」
教室のドアをひまりが思いっきり開ける。クラスメイトの 視線が一気にこちらに向く。
それ、目立つからひまり辞めて・・・!
心の隅で密かにひまりに説教をする。
ひまりは、私の気持ちを置いてけぼりにして、
「みんなおはよ〜っ。」
と 、元気に挨拶しひまりは廊下側の近くの席に座る。
私はコソコソと、アリーナ席に座る。
早く席替えしないかな。最悪すぎる。
しかも、うちの担任は完全昭和思考。
少しでもぼーっとしてたら説教開始。
早く代わってくれ〜っ。