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獣のような匂いが染みついた裏通りの鉄の扉を押し開ける
まだ陽も落ちきってないというのに
街のこのあたりでは喉を潤すアルコールと
鉄の匂いしか漂ってこない
ー
暇72、……仕事は終わりっと
ー
俺──暇72、通称“なつ”。
暇72って名前は自分がつけた
覚えられやすい誰も被らなそうな名前
「便利屋」でお金を貰ってる者だ
目の前で崩れる男の首を無造作に
横に蹴って、床に落ちた拳銃を拾う
右手で分解し、左手で銃身をチェック
撃ったのはさっき一発、こめかみ 綺麗に
貫通してる
ー
暇72、ふーん、こんな作りの銃なのに
暴発しないんだな 精度高め
ー
無意識に、分析が口をつく
訓練なんて受けた記憶はない
けど……体が勝手に動く
銃でも、ナイフでも、なんでも
─なんで俺、こんな風に使えるんだろうな
そんなことはどうでもいいけど
裏の連中が言う「便利屋」ってのは
「言われたやつを殺せ」「証拠隠せ」
「死体を消せ」「偽装事故にしろ」
「金を用意しろ」
など様々含まれてる
ー
暇72、さて、報酬、回収して帰るか……
ー
金庫から現金の札束を回収して
ポケットに無造作に押し込む
誰かに見られても構わない
こんな場所、誰も信じちゃいないからな
俺が帰り道に通るたび、
子供が泣き止んで、 女が扉を閉めて、
犬が吠える
──別にそれでいい。
俺が俺を知らないんだから
他人が怖がってくれてるほうが都合がいい
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
新シリーズ
マフィアパロです。
書き方少し変えました。
パロ系苦手な方ブラウザバック
暴力表現なども出てきます。
他の活動者様出てきます。
本人様一切関係ございません。
短編小説もリクエスト募集再開しようと
思ってます。
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