テラーノベル
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姉、瑠夏の不在着信は、スマホの画面を下にスライドしていくと、どんどん量は増えていき、結葉は恐ろしくなった。
結葉は気を紛らわすためにすぐさまリビングの電気と、テレビの電源をつけた。
(姉さんとできるだけ電話はしたくないな………空元気見せてるけど…………絶対…………………………………)
翌日のこと。
「あれ?もう19日ですか?」
瑠菜が職員室にはいると、素っ頓狂な声をあげた。
「おはようごさいます組山先生。もう19日ですよ。」
流紀が気兼ねなく瑠菜に返した。
「オウム返しですかー?っていうか、19日ってことは…………」
「そうですね……………」
瑠菜と流紀が、ニヤリと微笑む。
「おはようございます。」
紡虹が職員室に入ると、いつも通り教員達が挨拶してくれた。
ふと視線に入ったのは、遠くのデスクで瑠菜と流紀がニヤリとした表情でささやき合っている所。
「何をやっているんだ、あの2人……………」
少し渋い顔をしながら、紡虹はバックの中から荷物を全て取り出し、デスクにまとめると、職員室を出ていった。
トコトコと乾いた足音をたて、1時限目の教室へ紡虹が歩いていると、結葉がその前を早歩きで歩いているところを見つけた。
手には、スマホを持っているように見える。
「森先生………………?」
ふと、蘇るのはあのときの出来事。
(ちゃんとした会話はあれしかした覚えがなかったけど……………まさかあれだけで嫌われちゃった、かな……………?)
〈森先生、いらっしゃらなかったのは、どうしてかなって。あ、勘違いしないでください。別に、来てほしかったとか、そういう変な下心とかないんで。〉
〈……………そうでしたか。……すみません。参加できなくて。私、ずっとそうなので。楽しかったのなら…何よりです。では、失礼します。〉
紡虹は足の動きを速めて、結葉に近づいていった。
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