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〜はな様リクエスト〜
めめあべ編
阿部said
パサ、と静まり返った楽屋に、俺がめくる本の音だけが規則正しく響いている。文字を見つめながらも、俺は何度も手元の時計に目をやった。
(……もう、飛行機は着いてる時間だよね)
いつもなら、全ての仕事が終わったらさっさと着替えて帰るはずの俺。だけど今夜は、どうしても足が楽屋から動かなかった。理由は分かっている。長期の海外仕事に行っていためめが、今夜一時帰国して楽屋に直行してくるからだ。
出張中も毎日、時差を気にしながらビデオ通話はしていた。画面越しのめめは、相変わらず少し抜けたような優しいトーンで
目黒「あべちゃん、寂しーわ。早く会いたい」
なんて言ってくれていたけれど、やっぱり画面越しじゃ足りない。カチャ、と静まり返った廊下から、ドアノブが回る音がした。
目黒「ただいま。……あべちゃん、本当に待っててくれたんだ」
不意に楽屋の重いドアが開いて、低い、よく聞き慣れた声が響いた。ハッとして顔を上げると、そこには、少し長旅の疲れを滲ませながらも、相変わらず直視できないくらい格好いい私服姿のめめが立っていた。
目黒「あ、めめ……! おかえり。お仕事、お疲れ様」
俺はいつもの笑顔を浮かべて、平静を装って立ち上がった。
目黒「うん、疲れた。……でも、あべちゃんの顔見たら一気に元気出た」
めめはそう言って、持っていた大きなバッグを床に無造作に置くと、大きな一歩で俺との距離をゼロにした。ガタイの良い大きな腕が、俺の細い腰を強引に、でも壊れ物を扱うように優しくグッと引き寄せる。
阿部「っ、ちょ、めめ……!? //ここ、楽屋だよ!? 誰か戻ってきたらどうすんの……っ」
普段の距離感を完全に無視した密着度。いつもなら計算高く立ち回れるはずの俺なのに、めめの体温と、何ヶ月ぶりかに嗅ぐ懐かしい香に包まれた瞬間、一気に頭が真っ白になって、子供みたいに顔が熱くなってしまう。
目黒「大丈夫。スタッフさんにもう誰も残ってないって聞いてから入ってきたし。……あべちゃん、俺、向こうでずっとこれしたかった」
めめは少し抜けたような優しい笑顔を完全に無くして、男らしい、余裕のある笑みを浮かべた。ジッと見つめてくる瞳の奥が、俺への独占欲でいっぱいに濡れている。
阿部「ばか……。//誰か忘れ物取りに来るかもしれないじゃん……っ」
目黒「来ないよ。来ても、鍵閉めるからいい」
めめは大きな手のひらで、俺の首筋から腰のあたりをゆっくりと愛おしそうに撫で下ろしていった。その手が、俺のトップスの裾から中に滑り込んでいく。
阿部「めめ……急にそんな、強引なのはずるいよ……っ//」
目黒「ずるくてもいい。ずっと離れてたんだから、もう優しく待ってあげる余裕なんてない」
めめはそう言って、俺の腰をさらに強く引き寄せると、空いている手で俺の頬を優しく包み込んだ。いつもならあざとくはぐらかせるはずの言葉が、めめの真剣な眼差しに射抜かれて、喉の奥で消えてしまう。
目黒「あべちゃん、こっち見て」
阿部「っ……ん……//」
低く、逆らいがたい声で促され、俺は熱くなった顔を隠せないまま、ゆっくりとめめを見上げた。視線が絡み合った次の瞬間、めめの顔が視界を塞ぐように近づいてくる。触れるだけのキスじゃ終わらない。そんな確信に満ちた熱い体温が肌に伝わってきて、俺はただめめの胸元をぎゅっと掴み、静かに目を閉じることしかできなかった。
以上となります
次回さくあべ編▶︎▶︎▶︎
コメント
4件
リクエスト答えてくれてありがとう!! めっちゃ私好みのお話だったよ♡
あー、もうめめの強引な感じとあべちゃんの照れまくってる様子がめっちゃ刺さったわ……!長距離恋愛の再会ってだけで胸熱なのに、楽屋っていう"場所"の背徳感がまた良いスパイスになってる。「ずっとこれしたかった」って台詞が完全に大人の余裕でエモかった。続きのさくあべ編も読むの楽しみにしてる🔥