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sub その他メンバー
続々編
ご本人様には関係ありません
なんでもきやがりなさいという方のみどうぞ
目が綺麗な彼 守りきった彼の目を読んでからの
閲覧をオススメします
〜訓練場 rbr side
[ロボロさっすがやわ〜!]
「シャオロンも、調子戻ってきとんちゃう?」
[ほんま?よかったわ!]
「あれから変わったことはあらへん?」
[変わったことか…体が軽くなったな!夜もぐっすりやで!]
「そいつはよかった、一旦休憩しよか」
[あいよー]
訓練場にて、手合わせが終わり一息つく
伝う汗を拭いながら休憩所に向かう
〜休憩所 rbr side
「ふー…..」
シャオロンがインカムで誰かと話している
[“ん?今?まぁ休憩中やで”]
[“ほんま?わかったすぐ向かう”]
話終わると、こちらに向き直る
「なんかあったんか?」
[ちょっとな、後衛部隊のいろいろ話し合わな、ごめんな続き明日やろ!]
「わかった、頑張ってな」
[おう!]
少し早口でそういうと、小走りで去っていく
「…..なにしよかな」
ふと後ろから誰かの気配を感じる
「…ゾム?」
後ろを振り向くと緑色のパーカーが覗いている
[お、すごいやん!]
「当たってよかったわ」
「どうかしたん?」
[あんな、ロボロ宛にお手紙届いてん]
「手紙…?」
そういうと一通の手紙を手渡される
「…届けてくれてありがとな」
[なんやろな?天乃家はもう関係あらへんやろし…]
「せやなぁ…後で見るわありがとな」
[おう…わかった…]
「終わっとらん書類あんねん、部屋戻るな」
[そか、わかったわ]
ゾムを残して少し早歩きになりそうになりながら部屋に戻る
〜ロボロ部屋 rbr side
椅子を引き座る
「…………」
手紙の封を開ける手が震える
次は、何が起こるのだろうか
2つ折りにされた手紙を開くと長い文が書き綴られている
顔が青ざめていく、背筋が凍る
額から嫌な汗が滲む、呼吸が早くなって、心拍数が上がる
脳に入ってくる情報で頭がごちゃごちゃになる
吐き気がする、頭が殴られるような痛みに襲われる
手紙を破く
もう嫌だ
これなら儀式で妖に連れ去られて死んでしまった方がましだったのかもしれない
どうして自分以外に標的が向いた
どうして自分ばかりこんな思いをしなくてはならない
仲間を恨む思いと仲間を巻き込みたくないというふたつの
思考が暴れる、脳内を荒らしていく
嫌に心音が耳に響く
それにどうしてこいつはこの文字の書き方を知ってる
うちの家の人間しか読めないし知らないはずなのに
「…なんで、なんで俺ばっかり……」
何故、もうあれほど苦しんだのに
まだ俺は苦しまなくてはならないのか
これ以上苦しい思いを、しなければならないのか
「…くっそッ…」
悔しい、いっそこの手で所長を殺してしまおうか
あいつの思考を裏切ってやろうか
“少しでも変な真似をしたらβ国に宣戦布告の偽装をする”
俺は、どうしてこんなにも報われないんや
「…あれ……」
少しの間眠っていた?
頭痛がする
机に突っ伏してそのまま眠っていたのか
今は何時だ
「………..」
あれ
何も、見えない
真っ暗で、何も無い
夢か?夢なのか?
立っているということしかわからない
でも、地に足が着いているのかは分からない
「…..どこや…ここ」
何かがきこえる
なんと言っているのだろう
手探りに少し移動する
動けているかは分からないが
ふと足が止まる
聞こえていた声、が少し大きくなる
その声が形になった
裏切り者
「ヒュッ…ッはぁッ…はぁッ…はぁッ」
ガタッバタンッ
苦しい
立ち上がった衝撃で椅子が倒れる
「はぁ…はぁ…はぁ…」
肺が苦しい
心臓が握られるように痛い
胸を抑える
「ケホッケホッ…ッ」
廊下から少し走る音が聞こえてきたと思うと
部屋の扉が開く
ガチャッ
[ろッ…ぼろ……..]
振り向くこの声はゾムか
くしゃくしゃになって破かれた手紙を引き出しに隠す
「…ぞ…む?」
[で、でかい音聞こえたから…なんかあったんかなって…大丈夫か?]
焦った表情をした彼が声が震えないようにと話す
「あ、いや…別にちょっと寝てて体ビクってなっただけや」
[ほ、ほんま?め、めっちゃ…汗かいとるし顔色悪いねんけど…..な、なんか嫌な夢でも見たん?]
嫌な夢、
「…まぁそんなとこ、今何時や?」
[20時…もうすぐ飯やけど…]
「あ、ほんま?なら一緒行こや」
[…あ、うん]
次こそは気づかれへんようにせんと
苦しさで押しつぶされそうな気持ちを抑え食堂に向かう
〜食堂 rbr side
シャオロンは、まだ戻ってきていないのか
「シャオロン…忙しそうやね」
[戻ってきとらんもんな]
休憩中会議に行ったっきり帰ってきていない
[β国とも…危ないんかな、やっぱ]
「かもな…」
少しでも変な真似をしたらβ国に宣戦布告の偽装をする
もし、こんなことが起こったら
[どした?ロボロ]
「あー、いやなんでも、はよ食うか」
[おん]
1周まわって冷静になる
誰にもバレなければ、きっと大丈夫
シャオロンはあぁ言ってたけど、俺の部下ならやれる
俺がいなくても、きっと
「大先生顔やばぁww」
[ゾムさぁん…勘弁…ほんま出るぅ…]
なかなかに苦しそうな顔をしながら命乞い(?)をする
[しゃーねーなぁ?]
[し、シッマあいつそんなダメージ受け取らんやろ…!]
[シッマんとこ行ってくるわ、あいつ余裕そうやし]
[是非!!!]
「www」
そう言ってゾムはコネシマのところに行く
しばらくすると悲鳴が聞こえてきたのは言うまでもなかった
〜大浴場 rbr side
ザバーッ
頭からお湯を被る
負の感情が流れていくことも、疲れが取れることもなく
体が濡れる
両手で顔の水分を飛ばす
「…っはー…..」
体を洗って髪を洗う
湯に浸かり気持ちを落ち着かせる
でもずっと胸が締め付けられるように苦しくて
何も考えたく無くなる
もう、きっと、なんの策もない
ぼーっとしてどのくらいたったか分からない
体が火照る、のぼせてる
お湯からでると視界がぐわんぐわんする
前が見えずらいったらありゃしない
転ばないように少しゆっくり歩く
〜ロボロ部屋 rbr side
頭が痛い
今眠ったらまた悪夢を見る気がする
“裏切り者”
確かに、ゾムの声やった
俺があいつを裏切るわけないのに
気が落ち着かなく
少し散歩にでも行こうかなと思いたち
上着を羽織って外に出る
〜正門 rbr side
[……………..]
「門番、起きとるか?」
[…………]
「トントンに…」
[はっ…はい..!起きてます!]
「寝てたな、門開けてくれ」
[はい!ただいま!]
門がゆっくり開く
「しっかり仕事せぇよ…?」
[はい!すいませんでした!]
「よろしい」
[どちらに行かれるんですか?]
「少し散歩してくる」
[承知しました!]
そういうと軽く会釈をする
〜街中 rbr side
「………..」
ずっと下を向いていてもいいことは無いなと思い上をむく
大して綺麗でもない夜空を眺める
雲で隠れた月と星
そういえば明日の天気予報は雨だか曇りだか
降水確率が50%だったかな
ひんやりとした風が頬を撫でた
さすがに薄着過ぎたのかもしれない
肩を竦める
「はー…」
誰もいない静かな街
静寂に包まれる
ザッザッ
足音?
「…ッ…!?」
なにか口元に当てられ
視界が真っ暗になる
〜??? rbr side
肌寒い感覚はなくなって
ちょうどいいくらいの気温になる
ここはどこだろう、きっと室内だろうけど
嗅いだことの無い匂い
頭の痛みもない
目を開ける
少しだけ視界に光が入る
“…あ、起きた、おはよう呂戊太君”
「ッ…は!?」
声を聞いた途端我に返る
頭痛と吐き気が襲う
まさか、捕まったのか
体が動かない
首と腕と胴体と足が椅子に固定されてる
服も白緑色の患者服になっている
「お前…ッ」
“あーちょっと、そんな睨まないでよ”
そう言ってふざけたように笑う
「まだ…19日なっとらんやろ…!…」
“僕がそんな素直に待つと思うかい?ただの罠だよ”
“少し考えたら分かるだろうに…”
「…くっそ…」
“まぁ、あの手紙を読んでなおこの時間にひとりで出歩いてるってことはそれ相応の覚悟があったんだろうね”
「………..」
“図星かな”
「…実験にはどのくらいの期間協力すればええんや」
“天乃家は君以外残って居ないからね、実験対象が少なければ少ないほど結果が出るにも時間がかかる”
“まぁつまり僕にもわからないね、”
“君には、それほどの価値がある…..”
「…..そうかよ」
逃げるなんて絶対不可能だ、こんなの
この固定されている金具も特殊な素材でできてる
いくら怪力だと言っても壊せるわけない
「…………」
”…..せっかく綺麗な目なのに、もったいない顔するね”
“じゃあ、そろそろ実験しようかな、善は急げっていうからね”
「っ……」
“耐久実験ばかりでつまらないだろうけど、頑張ってね”
そう言ってなにか装置を起動させ
部屋の外へ出る
腕に針が刺さり
体内が悲鳴をあげる
嫌という程声が出る
「…あ”ッ…」
入れられた薬品は身体中の血管を這うように目に届く
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!?」
目が焼ける感覚が
儀式の時と同じ感覚がする
いや
儀式よりも酷いそれ以上の痛みが来る
目が蝕まれる全身が震える脳が侵蝕される
俺を見て笑っている気色悪い
叫んでないと気が狂いそうだ
数分後、扉が開く
”……ふはッ…ほんとすごい”
「ふーッ…ふーッ…ふーッ…」
目が痺れる開けているのも精一杯だ
“よく耐えたね、これなら次も大丈夫そうだ”
「いやッ…やめッ゛…」
否定する声は届く訳もなく
目を無理やり開けられ薬品を入れられる
「うッ゛」
“大丈夫、目に害はないからね”
黙れ、俺にとっては害でしかない
“_よし今日はおわり、実験の前より目が綺麗になってるね…君が生活する最低限のスペースはあるからね連れて行ってあげるよ”
“って、まぁ聞こえてないか運んであげるよ優しいからね”
重い瞼を開ける
壁1面灰色で光の入らない場所
気持ち程度の電気の光が部屋を照らす
今は何時だろう
きっとこのまま体内時計も体感温度も狂ってく
ザッザッザッ
“おは__、声聞こ_る?”
なにか聞こえた方を向くと、鉄格子になっている
力が入りにくい体で、そいつの近くに行く
“聞こえにくかったね、お腹すいてる?”
腹…どのくらい時間が経っているかは分からないが
何となく空いている気がする
返事をすると、わかったよーと言ってどこかへ行く
少し声が出しにくい
それもそうか
しばらくすると食べ物を持って来る
“大したものではないけど、お腹は満たされるはずだよ”
そういうと鉄格子に着いている扉の鍵を開け、入ってくる
“はい”
屈むと食事が自分のそばに置かれる
ベーコンの乗った食パン、コップ一杯分の水
“食べ終わったら、格子の近くに置いといてね”
俺が頷くと少し笑って部屋から出ていく
何か入っていても、食べないよりかはマシだ
「……………..」
パンを口に運ぶ
何の変哲もない素朴な味
軍の基地に戻りたい
皆に会いたい
楽しく食事がしたい
あの生活が恋しい
例え死と隣り合わせの生活でも
あいつらと一緒だったら
どれだけ辛くても乗り越えれた
食べ終わると暇になる
きっとあいつは前の実験の記録でもまとめて分析してるんだ
知らないが、暇である
本の1冊くらい渡してくれてもいいのに
〜?日後〜
こいつに捕まって、どのくらいたったか分からない
もう希望すらもてない
ガチャ
“実験、昨日の続きするよ”
またあの痛みに耐えなければならないのか
「ぁ…い..いや….だ..近づくな…」
構い無しに近づいてくると、蹴られる
「いッ……」
強く腕を掴まれ引き摺られる
“拒否権はないんだって”
“これ以上抵抗するようだったら、もっと苦しめるから”
目が合う、冷たい、嫌な目
「は、….い」
抵抗する力が残っている訳もなく
椅子に固定される
ガシャン
「………..」
“よし、じゃあ始めるね”
またあの苦痛を感じなければならないのか
飛びそうで飛ばないあの感覚
気持ち悪い
「ぅッ…あ゛ッ」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!」
枯れたはずの声が出て喉が痛い
目がビリビリする
針で目を直接刺されるような痛みが襲う
「はぁッ゛はぁッ゛はぁッ゛」
“やっぱり…君は最高傑作だ…..”
何言ってんだこいつ
“この薬品をこんなにずっと入れられていると大体の人間は目が溶けてなくなる…..”
“だが君はどうだ?…..耐えているじゃないか、見つけてよかったよ、ほん_”
とうに、と言おうとした瞬間
こいつがいた側の扉、後ろの扉が爆発する
“え…..”
目の前でこいつは倒れる
爆発の衝撃で飛んだ破片が横腹に刺さって血が溢れ出る
爆風が収まってそこに居たのは、
_時は少し遡り、ロボロが誘拐された次の日の朝
〜食堂 zm side
朝、大体は一番乗りに食堂に来て朝食を取っているロボロの姿が見えなかった、小さくて見えない訳ではなく
[あ、エミさん]
[ゾムさん!おはようございます]
[おはよ、ロボロ…まだ寝とるんかな?]
[そういえば見てないですね]
[…そうよな、今日朝礼あるし、呼んでくるわ]
[分かりました!お願いします]
〜廊下 zm side
コンコンコン
[ロボロ?起きとるかー?]
返事は無い、少し待ってみたが中に人のいる気配がしない
[…ロボロ、おらんのー?]
不安な気持ちが込み上げる
きっと昨日渡した手紙だ
今度は何が書かれていたんだ
ガチャ
部屋の鍵がかかっているはずもなく、扉は呆気なく開く
[おはよー…..いないか]
そこにはロボロが居ないだけの普通の部屋
何も変わりない、部屋
[ちょっと漁るでー]
ロボロが手紙を読んでいたであろう机
[…確か]
記憶を少し遡らせ、ロボロが振り向いた時何かを隠すような動作をしていたのを思い出す
[すまんな、開けるで]
引き出しを開けると
ロボロの私物、と
[あった…]
破かれてくしゃくしゃになった手紙が入っている
[……]
実験…って、俺の名前も書いてあるし…
もしどれも選択しなかったら幹部全員を殺す…
意味わからん、何言ってんだこいつ無理に決まってんだろ
しかも、β国に宣戦布告の偽装って…どこから情報を
最後なんて書いてあるか分からへんし…..
ロボロが誘拐されたってことなんか?
なんでや、言ってくれたらいくらでも対処のしようはあったはずなのに
またあいつばっかり苦しい思せなあかんのや
どうしてこんなにもこいつは報われないんや
はよ助けな
[“緊急事態や、ロボロが誘拐されとる、皆食堂に集まってくれ”]
何人か返事が聞こえる
部屋のダクトから最短で食堂に向かう
〜食堂 zm side
[よし…全員おるな…..]
緊迫した空気の中俺は手紙を読み上げて状況を説明した
[_って手紙に書かれとってん、最後になんかよう分からへん文字書いてあんねんけどエミさんなら読めるかなって…]
そう言ってエミさんに手紙を渡す
少しだけ目を見開く、落ち着かせるように頭を振り冷静に言葉を発する
[時間はかかりますが、解読できると思います]
[わかった…頼んだわ]
[はい、任せてください]
[…あとβ国に宣戦布告の偽装をするって…どこから情報を]
[…これは一般兵にスパイおるな]
大先生がPCを開くと、一般兵の名簿を開く
[…こいつ、オルデ・サード出身はu国、飛び入りのやつや]
[飛び入りはいくらでもいるけど、こいつはほんまに唐突やった]
[u国も、β国と少しバチバチしとるからこっちに標的を向けるつもりやな]
[なるほどな…わかった..エーミールの解読が終わり次第、スパイを国外追放し、ロボロが監禁されているであろう場所に向かう、恐らく書かれているのは住所だ]
[分かりました]
[…..2度目があるとは思いもしなかったが、ロボロの救出及び施設の抹消を命ずる、全力で掛かれ]
[[ハイル・グルッペン]]
〜書庫 zm side
[これは…天乃家代々伝わる天鬼字(アマギジ)ですね]
エミさんが天乃家の伝書をロボロから預かっていたらしく
それを元に解読をするらしい
[ゾムさん…ここにいても暇だと思いますよ?あとからコネシマさんとグルッペンさんが来ますが…]
[2人も解読手伝いに来るん?]
[そうですね]
[…邪魔したらあかんもんな、なんかあったら呼んでや訓練所おるから]
[ありがとうございます、訓練頑張ってくださいね]
[おん、エミさんもな]
書庫をでるとちょうどグルッペンとコネシマと会う
頑張ってな、と言うとおう、と短く返事を返す
〜訓練所 zm side
[………..]
なかなかに気分が上がらない
訓練所に何人か来ていたが静かで、表情は暗かった
ー数日後ー
〜書庫 zm side
グルッペン解読ができたと報告され、急いで書庫に向かった
[場所は?]
[u国の#市10区××ビルの地下4階…..だ、]
[救出には…ゾム、お前に頼みたい]
グルッペンの赤い瞳が自分を捉えた
[ええよ、俺がすぐに見つけて救ったる]
[…頼もしいな、作戦の内容は移動の際説明しよう、早速向かう]
[わかった]
何日も寝ていなかった3人は死にそうな顔になっていた
グルッペン以外の2人は解読が終わった瞬間気絶したように眠り今は医務室で休養を取っているらしい
情報を集めるために一睡もしていなかった大先生とショッピくんも目への負担が大きく仮眠室にて休んでいる
他の奴らも訓練のし過ぎでペ神に怒られて部屋で休んでたり、俺もその1人だったからなんとも言えないが
今も尚ロボロが実験体となり苦しんでいると考えると腸が煮えくり返るような怒りが混み上がる
今すぐロボロを苦しめているやつを殺したい、いちばん苦しい方法で死んで欲しい
〜u国#市10区××ビル zm side
エレベーターに乗り階数を電話番号のように押す
[…えーっと…0131749…..]
番号を押すとエレベーターは下へ下がっていく
しばらくして音が鳴る
扉が開く、エレベーターから出ると壁1面真っ白な廊下が続く
[“ゾムさん、聞こえる?”]
インカムから大先生の声が聞こえる
[聞こえとるで]
[“良かった、今防犯カメラハッキングしてそっから見とる、普通に研究員っぽい奴らは徘徊しとる、指示出すからまだ動かんでな”]
[…いや、いい]
[“え?”]
大先生の情けない声は聞こえないふりをする
[時間の無駄や]
ロボロの居場所は分かる、グルッペンが教えてくれたから
[“ちょッ…ゾムっ!1人は_”]ブツッ
“侵入者だ!!実験体を_”
白い壁が赤黒く汚れていく
人の気配が消えた、あとは、
〜実験部屋 rbr side
爆風が収まってそこに居たのは、ゾムだった
[やっと見つけた]
「ぞッ……む……?….」
ゾムは血まみれになっていて、ちらりと見えた瞳は怒りで満ちていた
[こいつが、ここの所長やな]
そういうと刺さっていた破片を足で押しもっと深く刺す
悲鳴をあげる、愚か
手に持っていたナイフで喉を割き心臓を刺しとどめを刺す
[…みっともない姿なりやがって]
そういうとゾムが近づいて来て金具を壊していく
体に力が入らなくて首輪が外された途端前に倒れそうになる
ゾムの匂いが俺を包み込む、支えられている
[立てそうにないな、]
そういうと、お姫様抱っこと言われるものをする
「…..ッ…」
[すまん]
傷口に当たって少し痛い
でも、温かくて、柔らかくて、心地よい
[ちょっと揺れるけど少し我慢してくれ]
そういうと走り出す
そんなに揺れなかったし、というかほんとに走っとったんか疑うくらいに揺れとらんかった
途中誰かと鉢会うことも無くエレベーターに乗る
壁が汚れていたのも、床になにかが沢山転がっていたのも気のせいだと思う
エレベーターの階は1階を示す
扉が開き光が指す
眩しい
[……]
外に出る、近くに止まっている車に乗り込むと
椅子を倒し俺を寝かす
[ありがとな、チーノ]
[大丈夫でーす]
運転者席から声が聞こえてくる
覚えているのはそこまでだった
ーロボロ救出から3日後ー
〜医務室 zm side
[…..ん、…ぁ…..]
見覚えのある天井、ここで目を覚ますのは久方ぶりだろう
[!あ、起きた]
視界の隅にトントンが映る、少し驚いた顔をしていた
[良かったぁ…目ぇ覚まして…]
[….あれ、俺なんでここ…]
[…はぁ、無理やり突っ込んだからや、大先生の指示無視してったやろ]
[あ…]
[1人であの量全員殺したんはすごいけど…疲れで車乗り込んでしばらくしたら寝たんやろな、怪我もしとったから医務室行きや]
そう言われれば、何となくヒリヒリとした痛みを感じる
[今は絶対安静やから話さへんけど、安静期間終わったらしっかり説教やからな]
[はぁい…]
ロボロはきっと無事だろう、車に乗り込んだらすぐ眠ってしまったけど、笑っとったし
[…ちなみにロボロは、]
[ん、隣で気持ちよさそうに眠っとるで]
[そ、か…よかった…]
[ほんまお疲れ様、腹減っとらん?]
[今は大丈夫かな…まだ眠いから、寝るな]
[わかったわ、おやすみ]
目を閉じると自然と意識が遠のく
ー翌日
〜医務室 rbr side
温かい、肌触りの良いものが触れている、ここは医務室のベッドだろうか
そういえば前もこんなことが、デジャブを感じる
[おーい、ロボロ〜朝やで〜]
そんな呑気な声が聞こえてくる、これは起きてあげた方が良いのでは?
「…ん、ゾムやん、おはよ」
[うわ!?]
どんだけビビんねんこいつ
[お、起きた!?]
「…なんか、声聞こえたし」
[そ、そか…..よかった…目覚めて]
[体の方はどうや?痛いとことか気持ち悪い感じはせぇへん?]
「…せやな、特にあらへんわ」
[目は…問題ないか?]
そういえば、確かに
いちばん薬品を入れられたのは目だった
「…おん、前より視界くっきりしたかも、でもまだ痛いビリビリしてなんかきしょい」
[…ほんまか…]
「おん」
視力が少し上がった気はする、何となく
[…後で自分で鏡で見て欲しいんやけどな]
「おん?」
[前より、目綺麗になっとんねん]
「…ほんま?」
[………..ほんま]
「あいつも、目に害はない言うとったしな」
[そうなんや…だったら目よりも体への害の方がでかいな]
「…..せやな、」
[ほんなら、前よりいっぱい飯食ってもらわなやな!]
「程々にしてくれよなぁ(´・ω・`)…」
[www]
リクエストありがとな!(^ω^)
end
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