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『この者共を捕らえろ!』

微かな記憶の中で、特に印象的だった怒号。  沢山の物や声が飛び交うなか、まだ小さかった僕達を抱いて、お揃いの僕達の紺碧の髪を撫でながら恐怖に歪んでいった母の顔は…目に焼き付いている。

ーーーーー

「兄さん!!」

そう呼ぶ声に、目を開ける。

「そろそろ起きないと、”儀式”に間に合わないよ」

「…そうだな。」

“儀式”…とは、一ヶ月に一度ある神へ感謝や願いを手紙にしたためて川に流すというもの。 そしてその手紙を書くのが所謂”文字書き師”である俺たちで、そのための神聖らしい純白の着物を着て、朝の支度を整えていく。

「ねぇ、兄さん」

「なんだ?」

「兄さんはさ、神って…信じてる?」

「そんなわけない。」

「だよね」

その時、窓の外に見覚えのある紺碧が見えた気がした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ハナズオウ…不信仰

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コメント

1

ユーザー

どんくらいが丁度いいんだろ。

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