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切りどころなくてちょっと長いです。
「……ということで今日は俺の仕事仲間も一緒」
「………みんなカッコいいね……」
「第一声がそれなんかーい!!まあ俺たちアイドルだし!あ、俺は佐野勇斗。よろしくね!」
「ちょっと隼ちゃんあんま大きな声で言わないで。あ、俺は山中柔太朗。自信がある顔の部位は顔面。よろしく」
「え!?俺が最後!?俺は曽野舜太!元気100%だよ!」
「あ、俺は吉田仁人です……ってアイドル…??…えっ、えっ!?仕事仲間ってことは太智も!?!?」
仁人は勢いよくこちらを見るとこれでもか、と思うくらい目を大きく見開く。え、目でか。
気づいたうえで気づかないふりしてくれてるのかと思ってたから本当に気づいてないとは思わなかった。
「そうだよーこれでも一応テレビとかでてるんよ?」
「あ、いや…ごめん、俺テレビ見なくて……あぁ確かに顔小さくて綺麗な顔してるな…」
「…へぇぁ!?あっ、ありがと!!」
「えっ、なにそんなに驚く?アイドルは言われ慣れてるもんじゃないの…?」
「い、いや、その…」
「まあまあ!ただ突っ立ってるのもあれだし歌ってよ!俺たち仁人くんの歌聴きに来たんだ!」
「あっ、佐野さん…そうですね!えっと、何歌いましょうか?」
「うーん。あ!この間太智が撮ってた歌がいいな」
「わかりました」
仁人のライブが始まる。いつもと違うのは観客が俺だけじゃないってこと。チラリと横を見ると三人は目をキラキラさせながら仁人を見ている。……なんか、やだなぁ…
「……すっげえ!!すごいよ仁人!!俺めっちゃ仁人の歌好きだわ!!」
「ありがとうございます、佐野さん。嬉しいです」
「勇斗でいいよ!!なんで今まで埋もれてたわけ!?仁人SNSとかやってない?俺のSNSで上げてもいい!?」
「はやちゃんストップ。吉田君困ってる」
「あっ、ごめん…!でも感動したのは本当!仁人どっかのレーベルとか送ってないの?」
「レーベルは何度か送っては見たんですが全部落ちてて…佐野さんは褒めてくれたけど俺レベルはいっぱいいるんですよ」
仁人は悲しそうな表情で笑う。俺が「そんなことないよ」って言おうとした瞬間、勇斗が仁人の手を取る。
「そんなことない!!そうだ!俺たちの事務所に応募してみるのはどう?アイドルが多いけどギター弾くグループもあるし、社長なら絶対仁人の歌気に入る!俺が保証する!」
「えっと…それ佐野さんが一人で決めれることなんですか?」
「流石にはやちゃん1人で決めれることではないね~。ごめんね吉田君、この件についてはまた後日ちゃんと話をさせてくれない?」
「柔太朗!俺は絶対社長に認めさせる!」
「はいはい、いったん落ち着いて。何でそんな興奮してるのさ。…吉田君もそれでいい?」
「あっ、はい。俺もそうしてくれると助かるんで…」
「よかった。…そうだ。連絡先教えてくれない?流石に連絡取れないのはきつい」
「わかりました」
柔太朗と仁人が連絡先を好感していると舜太と勇斗も交換したい!と詰め寄っていた。最初は遠慮していた仁人も二人の圧には勝てないようで、苦笑いを浮かべながら交換していた。
…いいなぁ。俺の方が先に知り合ったのに……でもこの流れで聞くのって二人に便乗しているようでなんか嫌やし…でも仁人の連絡先は欲しい~~!!なんて思ってたのが分かったのだろうか、三人の輪から抜けてきた仁人が俺に話しかける。
「大智も交換しよ。もう何回かあってるのに今更かって感じだけど」
「…いいの?」
「?勿論、あっ、ていうか俺の方こそ聞いちゃダメだったよね。太智アイドルだし」
「そんなことない!!俺も仁人と連絡先交換したかった!」
「うわっ声でかっ!」
俺はスマホに増えた吉田仁人と書かれた連絡先を眺める。へへへっ…嬉しいな。どのお偉いさんの連絡先より嬉しい。
「……佐野さんたちいい人だね。圧はすごいけど」
「うん、勇斗も柔太朗も舜太もいいヤツ。仁人もきっとすぐ仲良くなるよ」
「なれるかなー。俺友達いないからわかんねえや」
「えっ!俺は友達やないの!?」
「…太智は俺のファン一号なんでしょ?………っはははは!!自分で言うと照れる!」
「俺は……ファンでも友達にもなりたいよ」
「なら太智はファン兼友達一号だ。すごい、太智は俺の一番を沢山持ってるね」
一番…俺が仁人の一番…!!まるで火花のようにパチパチと世界がはじける。
最初は歌に惹かれてるって思った。けど仁人と沢山話をして、仁人自体が好きになっていたんだ。だから仁人のことを誰にも教えたくなかったし、三人にが仁人を気に入って、取られるかもって嫉妬してたんだ。
仁人はきっと俺の事なんてファンで友達としか思ってないだろう。でもいつかその二つの一番に恋人って名目を入れて見せる。