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「 ねぇ 、 元貴さ … 」
mtk side.
さっきまで 笑顔だった 若井が 突然真剣な表情になる 。
少し不安に思い 、
「 な 、 なに .. 、 ? 」
と返事をする 。
「 あのさ 、 こんな未来 、 わかってたの ? 」
「 こんな未来 …. ? 」
何を言っているのか さっぱり わからない 、 まず 過去の 記憶がないのに 。
「 あのさ 、 元貴 、 地震が起こる前に すっごい 青ざめた 顔してたんだよ 、 」
「 っ … 、 !? 」
無言のまま 、 僕は 涙を流す 。
若井は 僕を見つめたまま 驚いた顔を 見せる 。
「 え 、 もとき っ !? ごめん っ !? 」
意味もわからず 、 咄嗟に謝っているのだろう 。
こういうところが 若井っぽい 。
というか 、 ここが 若井の好きな ところでもある 。
「 若井だって 、 」
涙で ぐちゃぐちゃ になった 顔を 見られることに 躊躇いはなかった 。
死にかけ のような声で 、 そう言い 、 そろっと 若井に近づく 。
「 お 、 俺が何 !? 」
そう言って 若井を抱きしめる 。
「 も 、 元貴 !? どうしたんだよ っ 」
さらに強く抱きしめる 。
「 若井だって 、 怖い夢見てたじゃん 。
苦しそうな顔 、 してたじゃん 。 」
呂律も回らないほどの 涙だ 。
若井の服も びしょびしょだろう 。
でもいいんだ 、 今は 感情を 抑えれるほどの 体力はない 。
「 そ 、 それは わかんないんだよ 、 俺でも 。 」
理解が追いついていないのか 、 それとも馬鹿なのか 、
でも 数秒後 、 全てを理解したように 目を見開く 。
「 元貴 、 今 怖い夢見たって …、 」
「 やっと気付いた 、 ほんと 、 馬鹿だなぁ 。 笑 」
悲しさを誤魔化すために 、 そんな言葉しか 投げつけれない 。
「 なぁ 、 どういうことだよ 。 」
そう言われて 、 若井の 胸元に埋めてた顔を 上げる 。
「 僕 、 何か忘れちゃってたみたいだね 。 」