この作品はいかがでしたか?
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僕たちはいつだって、 見えないものに怯えてるんだ。
それは目に映るものじゃないけど、 確かにそこにあるものだから。
それを消してしまうことはできないし、 忘れることなんてできるわけもない。
だけど、君は違うよね。君だけはきっと、大丈夫だよ。
たとえどんなことがあっても、 君は変わらずにここにいるはずだ。
そうだといいなって思ってるだけかな? ははっ!ごめんごめん! あんまり可愛いから、ついからかいたくなるんだよ。
うん、わかってる。
君ならそう言うと思った。
ありがとう。また会おうね。
「ねえ、お願い」
「ダメですよ」
「どうしても?」
「はい」
「お願い!」
「しつこいですねぇ……」
「えーっと、じゃあ……一個だけでいいから!」
「嫌です」
「ケチーッ!!」
「どう言われようとイヤなものはイヤなんです」
「……ちぇっ、わかったわよぉ。諦めますぅ~」
「素直なのは良いことです。お嬢様らしくありませんが」
「一言余計だしぃ……ふんっ!」
「拗ねる前にさっさと歩いてください。置いていきますよ?」
「あっ、ちょっと待ってよ~!」
「……なんですか、あれは」
「ああいう人がいるから困るんですよねぇ……こっちまで変な目で見られるし」
「そうだね。……ボクたちみたいな立場だと特にかな?」
「ええ……」
「それにしても、あの子すごいよねー!カードバトルしてたらいつの間にか隣にいたんだけど!」
「そ、それはまた……運が良いんですかね?」
「多分そうなんじゃないかなぁ~?」
「……なんか、私だけ置いてかれてませんか?というより、あそこにいた人達みんなに置いてかれた感じですけど……」
「んー……じゃあさ、ちょっとついて来てもらっていい?」
「はい……どこにですか?」
「キミの持ってるカードを、ちゃんと見てもらいたいと思ってね」
いいけど おれのカードなんか見てもしょうがなくないか?
「それはボクが判断するよ」
じゃあ見せるけど はいどうぞ これだよ
「ふーん」
なんだよ、それだけかい? もっとこうあるんじゃねえの こういうときは
『すごい!こんなレアカードよく手に入ったね!』とかなんとか
「え?」
『これが欲しかったんだよ』とかなんとか
『売ってくれたら嬉しいなぁ』とかそういうことをさああいう風に言われたら、こっちだって「あーはいはい」つって受け流すしかねえじゃねーか!!……お嬢ちゃん、俺のこと嫌いなのか? なんか、すげえ睨まれてるんだけど。
『お前は一体何をしに来た?』みたいな目で見られてんぞこれ。
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