コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
和馬「心さん」
心「ん?」
和馬「今更なんだけど、嫌いな食べ物あったりする?」
心「えーっと、苦いやつは全体的に無理かなー」
和馬「じゃあ大丈夫か」
心さん甘党だからなぁ、なんて思っていると黙って心さんがキッチンの方まで来ていた
心「なんか手伝う?」
心「いやっ、ほら!何もしないのも悪いなぁって!」
和馬「何をそんな焦って…?」
和馬「んー、じゃあこれ適当に切ってくれる?」
心「任せろ!」
心さんは待ってましたと言わんばかりの表情で具材切りに取り掛かったのだが……
和馬「あの、心さん。切ってもらったのは嬉しいんだけど」
和馬「包丁の扱いはもっと丁寧にね。見てて怖いし、指ちょっと切ってるし」
心「勢い余っちゃっただけだから!」
心「ちょっと張り切りすぎただけで……」
和馬「でもその分早く終わったし、ありがとう。心さん」
心「…!!うん!」
夕食をとった後リビングには夜麻と心さんが残った
心「すぐに部屋行っちゃうんだね」
夜麻「そうなの。しかも休日の日とか起きても部屋から出てこないからわざわざ確認しにく時もあるよ」
心「そんなに!?」
心「出不精すぎでしょ」
そんなダメなところを知ってもなお収まらないこの胸の奥を優しくも強く締め付ける現象は無視できないほどになっていた。
心(この胸の締め付けは、いったい何?)
心(無視するしかないのかな)
心(自然に振る舞わなきゃ)
和馬「心さん?」
心「わっ!?」
和馬「風呂、どうする?」
心「えっと、さ!先に入っていいよ…」
和馬「心さんさっきから変だけど、大丈夫?」
心「大丈夫!って言うか君のせいだから!」
和馬「理不尽すぎる」
和馬「じゃあ先に入るね」
心「うん」
初めての感情に不安を抱きながらも海に行く日は近づいていった。