⚡️side
デンジは必死に考えていた。
ビームに告白をされてしまった。
どうしようか、と悩みながら任務を終え、報告書を差し出す。
死んだ魚の様な目をしているデンジを前に、マキマは問いただした。
「元気ないね。デンジくん。何かあった?」
「…実は―」
デンジは理由を丁寧に説明し始めた。
「…俺、男は全員嫌いな筈なんスよ。」
デンジは次々と言葉を吐き出す。
「でも、1人惹かれる奴がいて。
気が付いたらソイツのこと考えてて。
それで…」
デンジは言葉を止めた。
だが、静かな時間は直ぐに終わり、またデンジの声が部屋に響く。
「…ソイツに告白されたんです。
俺どうすればいいか分かんなくて。」
「マキマさん…俺…どうすりゃァいいですかね?」
「そっか。話してくれてありがとうね。」
マキマは、全て話してくれたデンジに向かって礼を言う。
「私なら、お試しで付き合うかな。」
デンジの目が見開かれる。
「男が嫌いでも、その中に例外があった、って事だよね。
それは、トマトは嫌いだけどケチャップは食べれるのと同じだと思うの。
それは決して悪いことではないし、可笑しくもないよ。」
自分の意見を言うと、マキマは最後に「それと」と付け足した。
「付き合うかはデンジくんが考えた方がいいと思うから、私の意見は参考までにしてね。」
「ハイ…ありがとうございます…」
「頑張ってね。答えを出すの、応援するよ。」
デンジは礼を言うと、その場を後にした。
「…」
デンジは家までの道のりを歩きながらマキマの言っていた事について考える。
トマトは嫌いケチャップは食べれるのと同じ…
マキマさんが言うならそうかもな、など思いながら歩く。
家に着くと、誰もいないのか、部屋は暗かった。
扉を開け、中に入る。
「アノ、チェンソー様…」
すると、デンジの後ろからビームが地面を歪ませてひょっこりと出てくる。
街中では顔を出すなというデンジの言うことを守っているのだろう。
「ゴメンナサイ、ビーム、チェンソー様の事困らせた…」
シュンとシているビーム。
何処か愛らしさを感じながら、ビームの次に続く言葉を待つ。
「ア、あんまり考えなくてイイ!キライならキライって「ビーム。」
「チェンソー様、?」
「俺、答え出たぜ。お前の告白に対するな。」
ビームの告白に対する答え。
そんなの―
―答えは1つだった。
コメント
7件
口角が天井までひっつきました。どうすればいいですか?☆
待ってどっちやっぱりゴメンなのか付き合うのかやべニヤニヤしてきた