タイムリミット

どんよりと曇った空は俺の心境と酷く比例していてそれを見上げてまた気分が落ちた。

太陽はどこに行った？とでも言いたくなる程の薄暗さは一体いつからだろうか

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気分が悪い。胃が微妙にムカムカする。

周りの音が騒がしくて、息が詰まる。

呼吸音がうるさい

噛んだ口の中は気がつくと僅かに血の味がした

授業はいつの間にか終わっていて大丈夫か？と顔をのぞき込まれる

大丈夫ーと笑って返すと無理すんなよと投げかけられる

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今日は岩ちゃん進路相談だって言ってたし早く帰ろ

久しぶりに1人で帰るかも

ほぼ岩ちゃんと帰ってたし途中まで

マッキーとかと居たもんなー

今日お母ちゃんもお父ちゃんも仕事で居ないし

帰ったら何しよ

ていうか夜ごはんどうしよ

スーパーいくのもめんどうだし簡単でいっか

あっぶな。今一瞬帰り道ど忘れしちゃった

家に帰ったら寝ることにしよ

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1人だといつもの道も家も不思議と違くみえる

なんでだろ 謎

んで寝るのに五体投地してみたはいいけど

いつも生活習慣しっかりの俺が

こんな早く寝れるわけなかったわ

普通気づくだろバカか

時計の音がやけに大きく聞こえてうるさい

電池を外したら音は消えたはずなのに

まだ落ち着かない

心臓が下から冷えて見えない何かに侵されていくような感覚に陥る

ああ またきた

ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる

目は空いているのに周りの状況が分からなくなって座り込む

呼吸が荒くなって頭の中が真っ黒な膜に

覆われて思考がフリーズする

呼吸音がうるさい 心臓の音が響く

身体が端から冷えて動けない

ああ くるしい いやなのに なにもないのに わからない きもちわるい からっぽがいい もういやだ

                  らくになりたい

ベルトがｷﾞｼﾂと悲鳴をあげる

さすがに俺の身長じゃ立ったままだと首にベルトを巻いただけの姿で普通に呼吸ができてしまう

これじゃあ意味が無い

ゆっくりと足を曲げて体重をかけて行く

酸素が回らなくなって視界がぼんやりとしてくる

なにもかんがえなくていい

随分遠くから玄関の開く音が聞こえた気がした

鍵閉めてなかったっけ、？

意識が水のような黒い液体に沈んでなくなった