コメント
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やば神じゃん想像めちゃくちゃ出来る
えええ…やっぱ神ってる…文才分けてください…
雑食カラスさんの言葉選びが素敵すぎる.....!!
お久しぶりです。
毎回この挨拶な気がしますね…投稿頻度上げたいです😿
今回は過去作ではありません。先程暇潰しに書いたものとなります。
メリクリ話ではないのです…なぜならクリぼっちだったため心が寂しいから。クリスマスなんてくそくらえ…冗談です。
※n/m/m/nです。苦手な方はご自衛を。
液晶と睨めっこをすること五時間。日頃目を酷使しているせいか、最近は疲れが酷く出るようになってきた。
以前、医者に暫くの休息を摂るよう言われ休んでいたが、再発…というか前と変わらない収録時間に編集時間。仕方ないことか…。
また休むことになるのは嫌なので、少し休憩をとることにした。
両腕を伸ばし身体をほぐす。元々凝りにくい体質なのだが、少しの痛みを伴い苦笑する。
人は老化するものだ。それは抗えないことで紛れもない事実なのだ。受け入れて、やはり自愛することも時には大切みたいで、PCから離れて近くにあったスマホをとる。
こういう時、頼るのはいつもあいつ。恥ずかしくなんかない。
それにあいつからよく言われるしな。「無理は良くないからしっかり休んで」と。
それなら存分に休んでやろうじゃねえの。上がる口角を自覚して連絡アプリを開いた。
表示された名前一覧をスクロールして、お目当ての人物をタップ。
いきなりの電話だから出るか分からないけど、それなら後で文句言ってやる。
少しのコールが鳴った後、プツリと切れて低い声が届いた。
f「どうしたの?こんな時間に」
普段電話することは滅多にないため少しの困惑が伺える。…ちょっとイタズラしてやろう。
k「声が聞きたくなった」
f「…はい?」
k「だから、fjの声が聞きたくなったの」
f「大丈夫?どっか悪い?」
困ってる困ってる。もっと困らせてみるか。
問いかけに応じず沈黙し、わざとらしく溜息を吐く。
電話の向こうからガタンっと物音がした。…いや、動揺しすぎだろ。
k「あのさ、俺本気なんだけど…?」
後ろに置かれたベットに乗っかり頬杖をついた。寝ても大丈夫なように。
f「ああ…ごめんね?ごめん」
f「kyどうしたの、声が聞きたいって」
少し動画テンションになってきた。カメラ回してるとでも思ってるのかこいつ。
k「そのまんまの意味。なんか喋ってくんない?」
f「なんか…?んー、分かった」
十数年やってるとこう言う無茶振りも応えられるようになるんだよな。
喋ってくれるようなのでごろんと仰向けになる。実際こいつの声は心地よくて、疲れてる時に編集すると眠くなる時があるから危ない。まあ普段しょうもないことばっかやってるからまじでたまになんだけどね。
f「最近こんなことがあったんですよ…そう、あれはまだ俺が二十歳になって間もないことで…」
k「怖い話やめろ。てか二十歳は最近じゃないだろ」
やはり動画テンションだ。でも疲れてる時ってこういうのがとんでもなくツボに入ってしまうよね。
電話越しに伝わるfjの笑い声は、眠たいのかいつもより低くて落ち着いている。
あ、やばいなんか…
k「fj…それもっと」
f「ちょっとちょっと、言い方危ない」
意識してないのに。お前の思考が危ないんだろ。
k「いーから、今のもっとして」
f「もう…てか眠たい?ふわふわしてるよ」
k「そうだけど…?」
f「あ、分かったべ。俺と通話しながら寝ようと思ってるんでしょ」
心中覗かれたり…。まあバレたんならそれでいいや。
k「ご名答です。さあ早く俺を寝かせろ」
f「いいように使うよねえ…いつも頑張ってるししょうがない」
いつになく優しい。やっぱりまだ動画だと疑ってるな。
でもこんなに訳分からん要求を本気でされてる。よりも動画用だと思われてる方がマシか。
f「と言っても何話せばいい?ひたすら労いの言葉言ってあげようか?」
k「それはキモイから、適当に喋って」
f「ひどい〜」
先程同様の落ち着いた笑い声。瞼が重くなってくる。
f「最近ねー色んな本読んでてさ。話題のものだったり有名な著者のものだったりを読んで見聞を広めてるんだけど…」
一定のトーンでスマホから響く声音は耳朶を撫でるように伝わり脳に入り込む。
微かなこしょばゆさも、身体の熱も、全てが心地いい。
すーっと力が抜けていく。fjの声だけに意識が集まる。
どうしてこうも心地がいいのか不思議だが、遂に思考は考えることを放棄した。
瞼を閉じればもう意識は深いところに落ちてゆく。
f「こんな話でよかった?何も面白くなかったでしょ……ky?」
f「…おやすみ」
スマホの画面が黒く染まる。PC画面のブルーライトが変わらず輝いていた