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大会が近づき、優斗は練習で忙しくなり、放課後に会えない日が続いた。
廊下ですれ違っても、
「ごめん、またあとで…!」
と駆け抜けていく優斗の後ろ姿。
頭では分かっている。
でも胸の奥が少しだけ痛い。
そんな帰り道、後輩の男子に声をかけられた。
「紗菜先輩、最近元気ないですよね?
相談なら僕、聞きますよ」
優斗じゃない人に心配される自分に、
紗菜は小さく首を振った。
「ありがとう。でも…大丈夫」
そう言いながら、自分でも大丈夫じゃないと気づいていた。