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3話
あっという間に夏休みは終盤に差し掛かった。
遊んだり、課題をおわらせたりした夏休み。
遊ぶ予定もなくなり、課題も全て終わらせた。
そんなりうらは、計画を立てていた。
……そう、死ぬ計画。
実際周りの友達にはたくさん恵まれた。
友達の存在は、別れを教えてくれたり、背中を押してくれたりしたこともあった。
でも、りうらはもうつかれた。
つかれちゃったから。
首吊りは苦しそう。
心臓に突き刺すのは痛そう。
飛び降りは怖い。
毒はそう簡単に手に入らない。
じゃあ、溺死にしてみよう。
9月1日、りうらは海に消えよう。
ちょうど近くに海はある。
夏だけど、みんな登校日だし人いないでしょ。
じゃあ死ねる。
でも正直言って、死ぬのはこわい。
辛かったり、痛かったり、苦しかったりする。
だから、死ぬのはこわい。
でも、別の怖さがある。
ほとけっちは…友達はどうしよう?
人間不信のりうらに関わってくれた大切な人。
その人たちはどうしよう?
家族はどうしよう?
老後りうら無しで生きていけるのか不安。
絶対に両親は悲しむよな。
そう思えば、死ぬのが怖くなってくる。
じゃあ死ぬのをやめれば…なんて。
そんな簡単に言わないでほしい。
りうらはつらいからしぬんだ。
りうらは苦しいからしぬんだ。
これだけは絶対。
9月1日は、自殺が一番多い日。
夏休み明け、学校に行けない子供が、自ら命を絶ってしまうから。
ー 9月1日
🐤 『 よし……っ 』
準備はできた。 これから海に行く。
初めて学校をサボって。
ー 海
海に着く頃には頬に涙があった。
サーッと波が音を立てる。
りうらの嗚咽をかき消すかのように。
🐤 『 つめた……っ 』
海に入ってみる。
足がひんやりして、一刻も早く戻りたかった。
でもそれよりも、早く死にたいという思いの方が大きくて、つよかった。
🐤 『 …… 』
少し、もう少し奥の方へ入ってみる。
膝ら辺まで水がくるくらいに。
助けてって言ったら誰か助けてくれるかな。
でも、こんな汚れたりうらのことなんて、誰も助けてくれやしないよな。
🐤 『 ぐすっ゙…ひぐっ゙…っ 』
腰らへんまで水がくるくらいに入ってみた。
どんどんと瞼がおもくなってくる。
力を抜けば、あの海の向こうへと流れる。
もう少しだけ、ほとけっちと遊びたかったな。
そうおもっちゃった。
でも、ほとけっちは今学校。
たすけてくれない。
そのとき、どこからか声が聞こえた。
海に遊びに来た人達だったのかな。
最後に見るのはほとけっちがよかったな。
最後の力を絞りきって瞼を開けると、目の前には黒髪マッシュで、泣きそうな顔をしている人がいた。
🫧🫧🫡