テラーノベル
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はるあいです。みのりさんと雫さんも一応出てきます。誤字脱字、キャラ崩壊の可能性があります。また、このお話は遥さんがアイドルを辞めてしまう、という捏造&病みもりもりのお話になっております。甘々イチャイチャはありません。病みです。個人的には愛情っていうより友情って感じがしてます。 苦手な方はここでお閉じください。
🍑side
「MORE MORE JUMP!を辞めるね 。」と、遥から言われた。わたし達が出会った屋上でフェンス越しから夕暮れのペンライトが覆った空を、目を伏せがちに見つめながら別れを切り出してくる遥は憎らしくも絵になっていた。こんな別れを切り出されている状況でも憎らしいという感情ができるほどわたしの心は余裕が出来ていた。いつしか、辞めるって分かっていたから。まぁ、こんなにも早く来るとは思っていなかったけれど。
「…そう。ちなみに、辞めたい理由を聞いてもいいかしら。」一応ね、と付け加える。わかっていた。けれど遥の口から聞きたかった。遥は一瞬眉を顰めたがすぐにわたしの方を見て愛莉ならわかってるくせに、と言いながらも説明してくれた。
「──私はっ、!ステージに立っていいアイドルじゃなかったの、!っ 」
遥から聞きたくなかった言葉を聞いた瞬間それを嘲笑うかのように風が吹く。わたしは何も言わなかった。いや、違う。言えなかった。遥の苦痛を知らないから。わたしと遥は唯一”引退”としてアイドルを辞めた身。だけどわたしは会社との方向性の違いで辞めた。言ってしまえばわたしの我儘でアイドルを引退した。でも遥は最後までアイドルとして振舞おうとした結果ステージに立てなくなって辞めた。アイドルを辞めざるを得ないんだとだと自覚する最後までアイドルを貫き通した遥は我儘でアイドルを辞めたわたしとは大違い。そのせいもあって、言えなかった。あぁ、わたしはまた我儘を人に押しつける。本当はやめてって。どうしてって。言うはずなのに、言わなきゃ行けない立場なのに。
そんなに生きる希望を失った目をされたらどうしても言えないじゃない。
アイドルの裏の闇をまだ知らないみのりじゃないのよ。わたしは。「QT時代の桃井愛莉」は闇の部分であれば嫌になるほど痛感してきた。多分、それはあの子も同じ。そう考えると合点がついたわ。だからわたしに言ったのね。わたしが絶対止めれないって察したから。
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1ヶ月前のライブの時、遥は盛大にミスをした。何十年もアイドルとして生きてきた中で1番ミスをしたと言ってもいいほどミスを連発していた。多分、MOREMOREJUMP!を推してくれているファンに着いてきたご友人さんも気づいてたと思うくらい、ミスをした。MCでは噛みまくり話が飛び飛び。ステージでは自分の歌詞のパートなのに歌わず本当にぐちゃぐちゃだった。まるで遥が遥じゃないみたいに。名前も知らないただのファンに桐谷遥という人形遊びをさせられているようだった。ライブが終わったあと遥は ごめん。とだけ言って楽屋にいち早く戻って行った。遥の変化にはみのりも雫も察していたらしい。みのりと雫は遥の後をいち早く追った。わたしもあの時後を追えば良かった。でも見ちゃったの。まだMORE MORE JUMP!として結成してなかった頃「私がステージで届けられるものは何もない」って言っていた時と同じ顔をしていたところを。どうせ、遥は迷惑をかけたくなくて、大丈夫って言うはず。いいえ、あの子なら絶対に言う。だってずっと自分の弱さを見せてこなかった子だから。その時、遠くからうっすらと「大丈夫だよ。みのり、雫。少し疲れてたのかも。最近依頼が立て続けにあったから。」って。ほら、やっぱり合ってた。あの子はしんどくなると絶対嘘をつくわ。でも、嫌な予感がする。当たって欲しくないけれど、と思っていたらこれよ。……考えるんじゃなかったわ。
🐧side
言っちゃった。心の中でずっとへばりついていること。ずっとずっと悩んでたのに、喉から出てきた言葉は意外と冷静に聞こえて。そう、私は”辞めるね。”と愛莉に言った。何をって?そりゃあ、アイドルを。愛莉は数分無言のままだった。その間、私は顔を見れなかった。とく、とく。私の大きくなっていく心音が不安を煽る。早く喋って欲しい。でも、「そう。」とは言って欲しくなかった。「─辞めたい理由を聞いてもいいかしら。」さっきの不安を消し去ってくれた。愛莉の言葉。言って欲しかったような、言って欲しくなかったような。だって、その言葉を聞いちゃったら絶対愛莉の方を向かないといけない。怖い。一瞬、ほんの一瞬だけ。その怖さが顔に出て、眉を顰めてしまった。だめだな。私。心の中で深呼吸をして、愛莉の方を向く。今だけは、その優しい目が嫌い。「愛莉はわかってるくせに…言わせるんだね。」と小言をいい話を始めた。
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「1か月前に、さ。ライブあったよね。その時にはさ、もう辞めたいなって思ってて。その理由を聞いてるんだろうけど、これだけは言えない。それはごめん、でも1か月前になんであんなにミスしたのか言うから、それで許して。」ところどころ息が詰まったり声が震えたりする。少し視線を上げ愛莉を見ると真剣に聞いてくれている。
「え、っと。あのライブが始まる1週間前くらい、にね。いつも愛莉とかみのり、雫ばっかに任せっきりで私なんにもできてないなって気づいて。そのことに気づいた瞬間一気に何もやりたくない、やったってどうせほかの3人には到底届かないんだって。思って、!。」声が大きくなってしまう。「ぁ、ごめ、っ」口を両手で覆う。怖がらせたい訳じゃないのに。逆ギレしたい訳じゃないのに。「…いいわ。続けてちょうだい。」愛莉が私の口に覆っていた両手を退かして握ってくれる。「…届かないって分かった瞬間、どうしようもなく辞めたいって思うんだ。でも、私は希望を届けなくちゃいけないアイドルだから、って。頑張ってたけど、いざステージに立ってファンの皆を見て、あ。これ私だめなやつだって、本能で理解して。その瞬間、なんにも考えれなくなって。頭真っ白になって、」愛莉は、遥はそんなやつじゃないわよ。って言うわけでもなく、首を動かす訳でもなく。ただ、私の目をしっかり見て話を聞いてくれている。「だから、あのライブの時いっばいミスしちゃったんだ。はは、っ。もう、やだよ。」やだ。泣きたくない。お願い、見ないで愛莉。「っ、私は、っ、ステージに立つんじゃなかった、っ!」ああもう、自分でも自分が止めらんないや。「ねぇ愛莉、っ…私は、ステージから消えて、みんなから失望されるアイドルでもいいかなぁ、っ」本心をなんの罪もない愛莉にぶつける。愛莉は目と口を少し開いたまま固まっている。ごめんね、愛莉。
コメント
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HYPER BIG LOVE…