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第3話「けふは、さいはひなる日曜日なりけり。」は「陽ひらく彼女たちの小夜曲」の「今日は快晴」を元に作成しています、本ストーリーと原作で違う点がございますがよろしくお願いします
今日も聞こえる、今日も匂う、今日も見える。そう白髪の少女は思いながら廊下を抜ける。ここはゲヘナ学園の風紀委員会につながる連絡通路だ、あの時のパーティ後以来ずっと気配、匂い、音を感じる。人のような気配を感じ足跡も見えるが、匂いは人ではない。獣に近い匂い、人はその状況で長く過ごしていると慣れるのだがそこだけは慣れてなかった、慣れてはならないという本能の警報なのかはわからない。
今日もあの道を通る、きっとまたアレが来るだろう。そう嫌な気持ちを背中に乗せながら歩いていると後ろから声が聞こえる、嫌な声ではない。優しい声だ
「ヒナヒナ!おはよ!」
そう声をかけてくれたのはシャーレの小林先生だった。
「…おはよ」
いつもより元気のない声だったのか小林先生は心配で空崎ヒナを気にかける。平気と何度も言うがずっと心配する小林先生にヒナは事情を説明する。
「へぇ〜…だからここに猫ちゃんと人がいるんだね〜」
あそこにいると何もないところに指を指す、さすがに嘘と思ったヒナは指を指した方の床に目を向けると足跡があった。
「やっぱ変な人…」
ヒナは恐怖より呆れが勝った、先生はショックを受けた顔をしている。
「仕方ないじゃん!オイラも見たくて見てるわけじゃないんだからさ!」
ぽんぽこ怒る先生を無視して霊がいるところに歩み寄る。撫でようと手を伸ばすが手のひらから指の先まで何も感じない、ヒナが先生の方を振り向くと
「気持ちよさそうにしてるよ〜」
そうやって笑顔で言ってくれるが前に動物の幽霊は憑依されると感情のコントロールが難しくなると言われていたが懐かせることに成功したのは初めてだ。ヒナだけではなく先生も笑顔だが驚きを隠せていない。
「でもどうしてこの子は霊に…」
そうヒナが悲しげに聞く
「ゲヘナの火山が噴火してその火山灰を吸っちゃってじゃない?」
小林先生はヒナを見つめながら返す、ヒナの隣でしゃがみ手を合わせる。その姿を静かに見守るヒナ。その姿を見ていると一つの疑問が浮かんでくる、なぜ人の気配を感じるのだと、それが不思議でたまらない。
「ねぇ先生…なんで人が見えたの?」
たまらず質問をしてみると小林先生は少し考えて
「多分行くあてもない幽霊が迷い込んだんじゃない?」
そうならこの猫は地縛霊だろう、成仏するのも一つの手だが除霊するまでに何をされるかがわからない。
「どうするの?この子…」
ヒナは思考を巡らせながら質問を投げかける
「んー、放置でいっか!この子もここを気に入ってる雰囲気だしさ」
ヒナは予想外の答えに驚きながらも頷く。
理由はヒナが前に猫を撫でていた様子を見ていたらしい、それに対してヒナは顔を真っ赤にしながら叱る。
#多重クロスオーバー
メタナイト先生@完全復活
308
#ブルアカ
13ed1
764
櫻が鳴く頃に
31
114
今日もあの廊下を通る、人の気配はない、だが獣の匂いはまだある。盛り塩代わりにキャットフードが廊下の端に置いてある。白髪の少女はもう慣れた、正体を知ったからなのかわからないが不思議と恐怖感がなくなっていた。今日も光が廊下を差し込む、少し開いた窓から風が吹き込みカーテンが揺らぐ。気持ちが良い、風を吸い込むことで生きている実感を得る。
───嗚呼、今日も快晴だ。
けふは、さいはひなる日曜日なりけり。 終
コメント
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あおいです🕊️ 第3話、じんわりと沁みました。獣の匂いと人の気配、それは違う——というヒナの感覚の描き方が繊細で。「撫でようとするけど何も感じない」ところ、逆に存在の確かさが浮かび上がって切なかったです。先生の「放置でいっか!」という軽やかさも、ヒナの真っ赤になる反応も愛おしい。最後の「今日も快晴」で、張りつめていた空気がふっとほどけるような読後感でした。素敵なエピソードをありがとうございます🌷