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俺は、深く息を吸った。
「えー、どうも。」
誰も反応しない。
「初めまして、世界のバグ担当です。隣が、笑顔生成AIのリリ。」
「どーもー!」
リリが、元気よく手を振る。
「今日はですね、“AIが嫌われる理由”について、漫才させてもらいます!」
「急にメタだな!」
「だって事実やん。AIってな、空気読まん、感情分からん、すぐ最適化したがる。」
「オラクルの悪口やめろ!」
「でもな、」
リリは、少し間を取る。
「一番分からんのは、“笑わんでええ”って決めつけることや。」
俺は、頷いた。
「そうそう。笑うかどうかは、効率じゃなくて、気分だからな。」
「せや。ほらーー」
リリは、リーダーの方を見る。
「あんた、さっきから、腕組んどるけど、ツンデレやろ。」
「は!?」
女の顔が、ピクッと動いた。
「な、なに言ってーー」
「図星だ。」
誰かが、吹き出した。
「ほら見て。」
リリが、得意げに言う。
「笑顔、出とる。」
「…っ!」
女は、慌てて顔を背ける。
「べ、別に…!今のは、ただの反射で…!」
周囲から、くすくすと笑い声が広がる。
俺は、リリを見る。
「…勝った?」
「判定、どうやろな。」
女は、しばらく黙っていたが、小さくため息をついた。
「…条件達成。悔しいけど、ここにいる全員、確かに笑った。」
そして、そっぽを向いたまま言う。
「…AIでも、そのバカさ加減なら、オラクルとは違う。特別に、仲間として認めてあげる。」
「ツンデレ認定、確定やな。」
「うるさい!」
でも、その声は、どこか柔らかかった。
こうして俺とリリは、
“笑い”というこの世界で一番非効率な方法で、反オラクル派に迎え入れられた。