この作品はいかがでしたか?
22
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もうすぐ、クリスマス。
あれからたまに、実家にも遊びに行ったり、親がこっちにきて、康二くんのお店に行ったりと、仲良くなってる。
なんか不思議な感じだ。
何より、お父さんが照を気に入ってて。照もお父さんと気が合うみたいで、今度一緒にジム行こうなんて話してた。
そんなある日。
私は、絵里と、深澤くんと、3人でショッピングモールで買い物をしていた。
絵里「○○、たまにはこんな格好してみたら?」
○○「は?そんな露出高いの着たら、どうななるか……てか、冬にそんなお腹出して。風邪ひくって!」
絵里「もう、考えがおばさんなんだから。」
○○「いや。もう、30が見えてきてるじゃん?」
すると、泣いてる子供がいた。
深澤「おー。どうした?パパとママは?」
女の子「わかんない……いない。泣。」
○○「迷子かなぁ。名前とか言える?」
女の子「……ひなの。7さい。泣。」
絵里「サービスカウンター、2階にあるみたい!」
深澤「ひなのちゃん、大丈夫だよ、お兄ちゃんたちと、お店の人にパパとママ呼んでもらうよう頼みに行こう?」
ひなの「……ひなね、パパいない。パパいなくて、ママが、新しいパパ連れてきて……妹できてから、ひなのこと構ってくれなくて。いきなり居なくなったから、車のとこ行ったけど、車もなくて……ヒクッ。ま…前にも……こ、んな事………あって……ヒクッ。」
絵里「なにそれ。」
○○「……大丈夫。大丈夫。」
深澤「とりあえず、お店の人のところ行こうか。」
サービスカウンターに行くと、お店の人が、あら、ひなのちゃん?もしかして、また?
なんて言ってて。
深澤「え?何回もあるんですか?」
店員「私が知る限り3回目です。しかも、前回は閉店間際に迎え来られたんですよ?昼頃ここにひなのちゃんきたのに。そんな長時間子供がいない事に気づかないとかおかしいと思いません?」
○○「それは……」
店員「あ、すみません。お客様にこんなこと話して。つい……。」
そんなこと話してたら別のお客様数人から呼ばれたりと、忙しそう。
店員「すみません、ひなのちゃん、こっちおいで?待っとこう?」
ひなの「………パパに会いたい…」
店員「そうだよね、放送するね?待っててね?」
不安そうなるとひなのちゃん。
多分今のパパって。ホントのお父さんのことだよね……
放送しようにも、他のお客様に捕まり対応してる店員さん。
ひなのちゃんもそれを見て、寂しそうにしてる。
○○「……可哀想。」
深澤「大人を信じれなくなるね。」
絵里「てか、迷子のお知らせが先じゃないの?どうせって考えにしか思えない。」
バタバタする店員さんを捕まえた。
深澤「あの、忙しそうですし、俺たちひなのちゃんと店内回ってもいいですか?親御さんが見えたら、連絡して貰えたら連れてきますので。」
深澤くんがそう言うと、店員さんは、よろしくお願いしますなんて言ってきて。
絵里「え?そんな簡単にいいの?」
私もそう思った。放送だけはちゃんとしてもらうように伝え、ひなのちゃん連れて買い物再開した。
深澤くんに抱っこされ、嬉しそうにしてるひなのちゃん。
深澤「そういや、照の子供もこれくらいだし……」
ひなの「ひかる?…パパの名前…同じ…」
○○「…え?」
絵里「ちょ、まさか?」
○○「照に聞いてみる……」
そう言って、ダメ元で、照に電話してみたら、たまたま休憩中で、電話に出た。
○○「あ、照!?ごめん、仕事中に……」
照「ん?どうした?」
○○「…あの、照の子供の名前って…ひなのちゃん?」
照「……え?なんで知ってるの?」
○○「…顔覚えてる?」
照「そりゃ、でも、何年も会ってないから……」
○○「ちょっとビデオ通話にしてもいい?」
照「えっ?………うん。」
そう言ってビデオ通話にした。
深澤「やほー!」
照「んだよ、笑。」
深澤「ほら、ひなのちゃん、見て?」
ひなの「……パパ!!」
照「……ひなの?」
ひなの「パパだあー!パパー!」
照「ちょ、待って、なんで?」
ひなの「ママ達においてかれた。そしたらお兄ちゃん達が声掛けてくれて……」
照「え?……」
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