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笑顔の人物が誰もいない 暗い電車に乗って今日も出社する。

裾が汚れたスーツは、今日も俺をまとって1日を過ごす。

ごめんな、スーツ。



「お疲れー向井くん!あんた昨日鍵閉めた!?」


オフィスのドアを開ければ、降ってくる文句…いや、注意か。

上司の女性の先輩に…まぁアネキ系??そんな感じの人に朝から色々言われるのはまっぴらごめん。

その人は取り巻きが何人かいて、噂によると、俺と話すと奢られる という謎のゲームをしているらしい。

気持ち悪い。



「鍵…閉めたと思いますけど?」

「あのねぇ、あんた仕事できるかも知んないけど、常識は守って貰わないと…」

「すみません…気をつけます。」

「怒られるのは上司の私だからね!?」


俺は閉めたはず。

奢るためならばあしらった方がいいよな。


幼なじみの成功を見て、完全に嬉しい訳でもない涙を流して、暗い表情で頑張って出社した俺を誰か褒めてくれ。


さぁ今日も金のために頑張るか…!!

と一息つこうとしたが……







「地元に一旦戻って見なさい。」

「なんで俺が…??」

向井くんのあられ

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