コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
あの後3人はずっと泣き続け1時間後に泣きづかれて眠りについた。
現在の時刻は午後13時26分。決行まで10時間以上も時間がある。
ヘックス(お前ならコイツらになんて話しかけたんだろうな……)
俺はかつて自分を助けてくれた今は亡きアイツに問いかける。
ヘックス(今のコイツらを見ていると本当に昔の自分を思い出すよ。)
ヘックス(ダメだ、ダメだこんな考えをしてたら脱獄計画に支障がでてしまう。)
俺は何も考えずただ目を閉じて待つことにした
午後23時10分
ヘックス(ん?あー案の定寝てしまったか。)
俺は手を掻きながら時間を確認して今の時刻が午後23時であることを知る。
3人はまだ寝ている。
ヘックス(少し早いがもうやるか。)
俺は無言で檻を解錠して外に出ると足枷を外して装備チェストにしまってあった刀を取り出す。
ヘックス(これで寝ている歩哨を始末する。)
俺は鞘から刀を抜刀して歩哨どもが寝ているベッドまで忍び足で向かった。
ベッドは2つあり1つのベッドに1人ずつ寝ている。
俺は鞘から抜刀した刀を逆さに持ち1人の歩哨の首に狙いを定める。
HN歩哨3「Zzz….」
ヘックス「じゃあな。」
そう言って俺は歩哨の首に向かって横向きで刀を突き刺す。
*グサッ!* HN歩哨3「!?」
首に刺した瞬間、刺したところから血が*ドバドバ*と溢れ出てくる。
だがそれと同時に歩哨も起きてしまった。
HN歩哨3「がっはっあ!?」
ヘックス「ちっ!一度で仕留められなかったか!」
俺は急いで刀を横に移動させて歩哨の首から無理矢理引き抜いた。その瞬間*ブシャァァァァ*と勢いよく血が首から噴き出た。
HN歩哨3「ああぁぁぁ!んんっ!」パッ!
ヘックス(黙ってろ!)グググ
俺は痛みで叫ぶ歩哨の口を片手で無理矢理塞ぎもう片方の手で刀を持ち変えて歩哨の首に押しつける。
HN歩哨3「んんん!!んんん!!!!」
ヘックス「さっさと死ねぇぇぇ!!!」ドガ!
俺は刀を足で勢いよく押し込み歩哨の首を無理矢理断ち切った。
首を断ち切った瞬間返り血が自分に沢山飛んできた。
HN歩哨4「どうした3?」
だがその拍子に寝ていたもう片方の歩哨が起きてしまった。
ヘックス「ちっ!」
俺は急いで起きたもう片方の歩哨の始末に取り掛かる。
ヘックス(首じゃダメだ。奴の心臓を貫く!)
俺はまだベッドから起き上がれていない歩哨の上に跨る。そして心臓めがけて刀を向かわせる。
HN歩哨4「なんだ貴様!?」バッ!
歩哨は刀を止めようと手を出してきたが手は刀を止める子ことはできず刀は心臓に突き刺さった。
グサッ!!
HN歩哨4「!?」ぐはぁ!
心臓を突き刺された歩哨は血を口から勢いよく噴き出す。
その血を俺は全部浴びた。歩哨から刀を抜くと歩哨はベッドから*ドサッ*と落ち、まるで死にかけの虫のように身体を痙攣しながら助けを求めていた。
HN歩哨4「誰か….たすけt」
*スッ* ヘックス「死ね。」
俺はそんな歩哨の背中に再度刀を突き刺す。
グサッ!
HN歩哨4「………」
この一撃で歩哨は言葉を発さなくなった。
ヘックス「ふぅ、思ったより時間がかかってしまった。」
俺は顔に掛かった血を手で払い除けながら念の為歩哨の脈を確認する。
ヘックス「…….ないな。」
2人の歩哨を始末したことを確認した俺は装備チェストから帝国近衛兵の鎧を取り出す。
ヘックス「着替えるか。」
血だらけになった奴隷服を脱いで帝国近衛兵の鎧に着替えていく。
ヘックス(…….)カチャカチャカチャカチャ
着替えながら俺はこの時悩んでいた、この3人も一緒に連れていくかどうか迷っていた。
ヘックス(どうするかな。)カチャカチャカチャ
?「おーいそこのハイブ!」
ヘックス「….なんだよ。」
?「俺と一緒に来ないかい!?」
ヘックス「は?」
?「だから一緒に冒険に行こうって誘ってるんだよ!」
ヘックス「….いやだよ。俺村に戻るk」
?「君が村八分にされて追い出されたの俺知ってるよ。なぁ!〇〇!」
?「〇〇もそう思います!」
ヘックス「!?」
ヘックス「なんで….」
?「ずっと君のこと遠くから見てたからね。君今助けが必要でしょ?」
ヘックス「別に必要ない…..」
?「強がっちゃって、そこは結構めんどくさいね。」
?「〇〇もそう思います!」
ヘックス「うるさい!もうアッチに行け!俺のことなんて放っとけよ!こんな欠陥品の俺なんか…..俺なんか!…..」
?がヘックスに近づきゆっくりと抱きつく。〇〇もヘックスに抱きつく。
ヘックス「なんだよ!離せ!この野郎!!」
?「いいや、離さない。」
?「〇〇も離しません!」
ヘックス「離せ!離せって….言ってんだよ….」
ヘックスの目に段々と涙が溜まっていく
?「俺はお前の味方だ。決してお前を欠陥品と呼んだ奴らのように無下に扱ったりしない。約束する。」
ヘックス「なんだよ….なんなんだよ…お前らは….う….うわあぁぁぁぁぁぁ!!!」
ヘックスは?の胸の中で泣き出した。
?「今まで辛かったな大丈夫だこれからは俺と〇〇が一緒に君の傍にいるからな。君は欠陥品じゃない。」
ヘックス(俺はあの時アイツに助けられて今こうやって生きている。なら今俺が成すべきことは……)
俺は着替え終わると3人の檻へと向かい解錠をしていく。
カチャカチャカチャリ
カチャカチャカチャリ
カチャカチャカチャリ
そして檻を*キィィィ*と開ける。
のあ「ん?…..ヘックスさん?」
すると物音でのあが起きた。目元が赤い。
ヘックス「起きたか。」
のあ「えっと、いろいろ聞きたいですけどなんで檻が開いてるんですか?」
ヘックス「質問はあとだ、とりあえず檻から出ろ。ここから一緒に脱獄するぞ。」
のあ「えっ…」
ヘックス「仲間に会いたいんだろ?俺が会わせてやる。」
のあ「本当ですか!?」
ヘックス「本当だ。悪いが他の2人を起こしてくれないか俺はやることがある。」
のあ「わっわかりました!」
のあはすぐにえととるなの起こしに取り掛かる。のあが起こしている間に俺は歩哨のベッドの近くに置いてあった武器と防具を運び出す。
のあ「えとさぁん!るなさぁん!起きてぇぇぇぇぇぇ!!」
のあが外に響かないように抑えながら大きな声でえとるなに話しかける。それでも十分大きいけどな。
「「!?」」
のあの大きな声によって2人が無事に起きる。
えと「どうしたののあさんって…檻開いてる!?」
るな「るなの檻も開いてる!?」
のあ「私たちここから出られるんだよ!」
えと「本当!」
るな「本当ですか!?」
のあ「ヘックスさんと一緒に脱獄しますよ!」
「「わかった!」」
2人が起きたことを確認した俺は3人の元へ近づく。
ヘックス「今から足枷の解錠してやるからじっとしててくれ。」
俺は3人の足枷の解錠を手早くやっていく。
カチャカチャリ
カチャカチャリ
カチャカチャリ
ヘックス「よし外れたな。3人ともあそこに置いてある防具を着て武器を持てこれから脱獄するのに必要になるからな。」
3人は俺に言われたように防具を装備し始める。
3人が防具を装備している間に俺は近くにあったリュックサックの中に樽の中にあった食料や水瓶などを入れていく。
のあ「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁ!!!」
のあの高い声が室内に響く。俺は急いでのあたちの方へ駆けつける。
ヘックス「どうした!?」
るな「ヘックスさん!し…死体が…。」
3人が発見したものそれは俺が始末した歩哨たちの死体だった。
ヘックス「それは俺が殺した歩哨だ。」
のあ「!?ヘックスさんが….」
ヘックス「そうだ。脱獄する以上コイツらは邪魔な存在だからな。」
えと「でも殺人をしなくても….」
るな「気絶させるだけでもよかったんじゃ…..」
ヘックス「とりあえずアンタらに人を殺す事に抵抗があることはわかった。アンタらの世界では人殺しをしなくても生きていけるかもしれないがこの世界ではそうはいかない。」
ヘックス「俺は生きるためなら殺人を一切躊躇わない。それが子供でも年老いた老人でもじゃないと自分がやられるからだ。」
「「「……」」」
ヘックス「この話は終わりだ。早く防具を装備するんだ。」
俺は3人にそう言って再びリュックサックに物を入れていく作業に戻った。
ヘックス「全員装備し終わったか?」ガサガサ
のあ「私は終わりました。」
えと「私も終わりました。」
るな「誰か手伝ってー」
ヘックス「誰か手伝ってやってくれ!」
のあ「私が手伝います!」
るな「ありがとうのあさん。」
俺はその間にリュックサックに入れる物を全て入れ終わった。
ヘックス「出来たか?」
るな「出来ました!」
のあ「大丈夫です。」
ヘックス「よし、じゃあ全員俺について来い。」
そう言って俺はリュックサックを背負い家の扉を開ける。この時点で時刻は午前1時25分急がなければ。
3人とも俺のあとに続き家から出ていく。
ヘックス「扉は閉めなくてもいいぞ。」
のあ「わかりました。」
最後尾ののあが答える。
ヘックス(本当は忍び足で行くつもりだったがそうはもう言ってられん。)
ヘックス「3人とも駆け足で俺について来い。時間があんまりないからな。」
「「「わかりました。」」」
周りを見渡しながら急足で進んでいく。
タッタッタッタッタッタ!!
のあ「ヘックスさん…ちょっと待ってください!」
ヘックス「ん?」
後ろを見ると3人との距離が開いてしまっていた。
俺は3人の元へ駆け寄る。
ヘックス「大丈夫か?息切れか?」
のあ「はぁはぁ…はい、こんなに防具が重いとは…..思ってなかったので….」
えと「私も….息切れ….」
るな「るなも…..」
ヘックス「わかった。ちょっとゆっくり行こう。」
俺は3人の体力に配慮してゆっくり向かう事にした。
ヘックス(幸いにも外には誰もいないようなのでゆっくり行ってもさほど影響はないだろう)
俺たち4人は歩いて進んでいく。
ヘックス「この橋を渡るぞ。あとあんまり下は見るなよ高いから。」
「「「コクコクコク」」」
俺たちは大きな橋を歩いていく。
ギィギィギィギィギィ
歩くたびに木の軋む音がする。老朽化が進んでいるのだろう。
ヘックス(いつかこの橋落ちるんじゃないか。)
そう思いながら橋を渡り終わると今度は上り坂を登っていく。
ヘックス「大丈夫か?3人とも?」
のあ「大丈夫です。」
えと「私もー。」
るな「るなもー。」
ヘックス「わかった。」
3人の体力をちょくちょく確認しながら進んでいく。
そして上り坂が終わるとしばらく平坦な道が続く。
ヘックス「ここで休憩しよう。」
俺はここで一旦休憩してから行くことに決めた。全員地面に座り込むと俺はリュックサックを下ろして3人に水瓶を渡す。
ヘックス「飲んどけ。喉乾いてるだろ?」
のあ「あっありがとうございます。」
えと「ありがとう。」
るな「ありがとうヘックスさん!」
3人は水瓶の蓋を開けると*ゴクゴク*と飲んでいく。いい飲みっぷりだなぁ。
ヘックス「飲み終わったらまた俺に渡してくれ。」
「「「はーい。」」」
3人が飲みおわったあと俺は3人の水瓶をしまいながら話しかける。
ヘックス「ここまでなんとか無事にきたがこっからが本番だ。」ガサガサ
のあ「本番ってどうゆうことですか?」
ヘックス「俺たちが脱獄するためには今から歩哨たちが警備している門を強行突破しないと行けないんだ。」
えと「そうなんですか!?」
ヘックス「そうだ。」
るな「それって歩哨さんたちがいなくなるまで待てばいいんじゃないですか?」
ヘックス「残念ながらリバース鉱山の門は全部24時間体制で守られてる。しかも1人じゃなくて5人で守ってる。」
るな「えぇ〜。」
ヘックス「だから俺は歩哨たちを始末しようと思っている。」
のあ「始末….」
ヘックス「そうだ。だから悪いがアンタらにはその手伝いをして貰いたい。」
えと「手伝いですか…..」
ヘックス「俺が歩哨2人を相手するからアンタら1人に歩哨1人を任せたい。勿論俺が歩哨2人を始末したらすぐにアンタらの助けに行く。」
3人は特に何も言わない。
ヘックス「もちろんアンタらには人を殺す事に抵抗があることも知っている。だから最悪俺が助けに来るまでの時間稼ぎでもいい。」
その後も3人は黙っていたがのあが口を開く。
のあ「私….やります…」
えと「のあさん….」
のあ「私はできます….生きる為なら殺人も辞さないです…..」
ヘックス「….声が震えているぞ。」
のあ「!?」
ヘックス「決めたなら別に俺は止めない。だが自分に嘘はつくなよ。他の2人はどうする?」
2人は暫く黙っていたがえとが口を開く。
えと「….私もやります!」
続いてるなも口を開く。
るな「るなも!!」
ヘックス「!」
のあ「えとさん、るなさん。」
えと「のあさんだけその苦しみを味わうなんてことはさせない。幸せも苦しみも一緒に味わおうのあさん…」
るな「るなもえとさんと同じ!!」
のあ「2人とも…ありがとう。」
ヘックス「わかった。だがやばくなったらすぐに呼べよ。手が空いたらすぐに駆けつけるからな。」
「「「はい!」」」
ヘックス「よし、じゃあいくぞ。」
門前
HN歩哨10「いや〜暇ですね。」
HN歩哨11「正直そうだよなぁ。」
HN歩哨9「おい、ちゃんと仕事しろ。」
HN歩哨8「ははは、まあそうゆうなよ9。現に暇なんだからよ。」
HN歩哨1「そうだな8。」
HN歩哨11「そういえば今日の公開処刑凄まじかったですね。」
HN歩哨10「確かに凄まじかったなwwwあの逃亡奴隷たちの叫び声ときたらwww。」
HN歩哨9「オクランの任務を放棄しようとしたからああなるんだ。」
HN歩哨8「それ相応の罰だなwww。」
HN歩哨1「そうですね。」
HN歩哨9「集団脱走しようとしたのはアイツら以来じゃないか?」
HN歩哨8「あーアイツらだろwアイツらも馬鹿だよなぁ、無防備でここまできたんだぜ。でも当時は驚いたぜ、ここまで誰にも発見されずにきたんだからよ。」
HN歩哨10「まっ結局全員死んだんでしょ?」
HN歩哨8「いいや、俺が知ってる限り1人は確定で生きてる。ヘックスって言う奴だ。」
HN歩哨11「ヘックス?」
HN歩哨9「元帝国近衛兵でこのリバース鉱山で捕虜として収監してるけどもう近々処刑しようって考えてる奴だよ。」
HN歩哨11「へぇ〜そんな奴いたんですね。」
HN歩哨1「普段はずっと檻にいるからな。知らないのもしょうがない。」
HN歩哨8「そう言えば3が言ってたんだが1、お前新しくきた3人の女の髪坊主にしてないらしいじゃないか。」
HN歩哨9「なんだと!それは聞き捨てならんなぁ。」
HN歩哨8「なんでしてないんだ?」
HN歩哨1「気分だよ。気分。」
HN歩哨8「気分だと?じゃあなんだ、その内気分が変わったら坊主にするのか?」
HN歩哨1「そうだが?」
HN歩哨8「ダメだ。明日すぐにやれ。」
HN歩哨1「お前はこの管轄じゃないからコッチに口出してくんな。」
HN歩哨8「あ?なんだと、貴様最近生意気になってきてないか?」
HN歩哨1「生意気になってきてるのはお前だろう8。」
HN歩哨9「よせ2人ともここで喧嘩はやめろ。」
ヘックス「そうだぞ。喧嘩はよしてくれ。」
HN歩哨「「「「「!?」」」」」
HN歩哨8「お前はヘックス!」
ヘックス「よお、8。昼間以来だな。」
HN歩哨9「貴様なぜここにいる!」
ヘックス「脱獄する為だが?」
HN歩哨10「一切誤魔化さずに言いきりやがった….」
HN歩哨11「この野郎!」
HN歩哨1「…….」
ヘックス「さて歩哨どもそこを退いてくれないか?今なら無傷で帰還できるぞ。」
HN歩哨8「どうせ無防備な奴が大きな口を…!?」
俺は歩哨たちに見せつけるように両手を広げる。
ヘックス「残念ながら俺は無防備ではない。」
HN歩哨9「貴様なぜその鎧を!その鎧は宿舎の装備チェストの中に保管してた筈だぞ!」
ヘックス「それはもうどうでもいいだろ。」
HN歩哨1「……..」
ヘックス「さてどうせお前らは退いてくれなさそうだからな。戦いで決めるか?」
俺は刀を鞘から抜刀して両手に構える。
HN歩哨8「フン、たとえ元帝国近衛兵だとしても俺ら5人に勝てるかな!」
ヘックス「いつ俺が1人で脱獄しに来たと言った?」
HN歩哨11「何?」
俺の後ろからのあ、えと、るなが出てくる。
のあ「かかってきなしゃい!」
えと「かかって来い!」
るな「かかって来い!!」
HN歩哨1「!?」
HN歩哨8「噂をすればなんとやらだな。」
HN歩哨9「どうする1?」
HN歩哨1「8と9、お前らがヘックスの相手をしてくれ。そして10と11と私が彼女たちの相手をする。」
HN歩哨8「お前に指図されるのは癪に触るが致し方なし。やるぞぉ!9!!」
HN歩哨9「おうよ!」
HN歩哨10・11「わかりました!」
HN歩哨1「じゃあいくぞぉ!」
歩哨1に命令され俺たちに向かってくる歩哨たち。
ヘックス「お前たちくるぞ!」
のあ・えと・るな「はい!」