テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
あの人は…1人で背負ってます
──武者小路実篤の証言
有島さんは…前世で居てやれなかった分も弟の里見君のことを見てやろうとしてました
でも…そのせいで背負いすぎていた物が多かった
それでも明るく前を向き続けられるのは素晴らしいです
自殺した、そう言われた時僕は背負いすぎた人はいつしか壊れてしまうんだなと実感しました
理想は素敵な物です
ですが、執着しすぎるのは良くない
それはわかっていたでしょう
でも…しがみつきたくなることだってある
どうしようもなく辛い夜だってある
僕らが…背負ってるものを少しでも軽くしてあげられればこんな事件は起きなかった
そうだって思いたい
自殺したあとから、里見君が引きこもっていた時、死にたがってた太宰とか芥川さんなど…
誰も自殺しようなんて思ってないように見えたんです
なんというか…死んだせいで人を苦しめたって感じですかね?
今なんかはほら、芥川賞くれないと死ぬぅって騒いでるでしょ?
あんなことなかったんです
ほんとに別世界のようで…
なんでだろ…
絶筆してたまるか!って感じで…
もうそれだけで良かったのだと思ってました
この時期の館内を弴に見せたかった
でも、生きていたくないとか言って薬物自殺を計った
日に日におかしくなっていく弴から目を離したかった
補修室に送ったこともある
けど…止まらなかった
どうしようもなかった
弴君は…致死量寸前までを盛り、死に切れなかったとこを佐藤さんの一門に救われた
死にたがっていた太宰君が珍しく正論を言ってた
井伏さんが…有島君の最後の書簡を預かっていた
多分ですけど有島君は、唯一の弟、里見弴に自分とは違う、何かを見出していた
でも…弴はまだあの続きを知らないはずです
そこまで言って、武者は口を閉じた
“これ以上は本人次第だ”とでも言うように