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#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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和束みやびを倒して霊力を剥がす担当、つまり殴る担当はワシら。異界に踏み込むと、強烈な霊力の膨れ上がりを感じた。ワシは和泉に叫んだ。
『走れ! 別棟走れ! ワシらが食い止める!』
和泉は別棟の方向へすっ飛んでいく。ワシらは膨れ上がった霊力と相対した。ワシらの目の前に現れたのは、60前後のおばさん……でも、霊力も眼光も、普通の人間ではありえない!
和束みやびは般若の顔になり、それを通り越して鬼の面になった。
「うちの邪魔をするな!」
和束みやびはワシから奪った小箱を持っていて、鬼と化した手でそれを握りつぶした。中から出てきた白い小さな玉たちをむんずと掴み、口に詰め込む。
和束みやびの体は膨れ上がり、みるみるうちに巨大な鬼と化した。あの子たちと融合して霊力を増したのか!? いや、うまくいくわけがない! 和束みやびは別に複合体に向いた魂じゃないんだぞ!?
『返せ! その子たちを!』
ワシもお化けの姿になって大きくなって、日本刀みたいにした刀を構え、切りかかった。獣の姿に変化した九さんと深山さんが、和束みやびの喉元に食らいつこうとする。だけど、丸太のような鬼の腕に払いのけられ、ワシの刀は届いたけど弾かれた。たたらを踏んでワシは気づいた。うわ、刀ひん曲がってる! 和束ハルには刺さったのに!
緑さんの牛鬼が、和束みやびの足にまとわりついて動くのを防ごうとしてる。でも大きさの差がありすぎて、全然うまくいってない。九さんと深山さんが加勢して足にかじりついて、多少血は出たものの抑えきれてない。
ワシは開き直ってまた刀を構えた。刀で切れなくてもぶっ叩くのはまだできる、時間を稼ぐんだ! 和泉が核の子を抱えてうちに逃げられれば、最悪の事態は防げるんだ!
ワシは和束みやびをめちゃくちゃに打ち据えた。和束みやびは吠えた。
「この愚か者めが! 世界を理想通りにする意義が分からんのか!」
『ひとりでやってろ! 毎日同じ日なんてワシは嫌だ!』
毎日同じ明日が来る世界なんて、毎日同じ日を過ごす人生なんて、嫌だ! 明日には、もっと和泉と仲良くなれるかもしれないのに!
ワシの刀はぶっ叩くのもできないくらいひん曲がってしまった。ワシは刀を捨てて、和束みやびに素手で殴りかかった。
『この野郎! アタリの子は渡さないぞ!』
でもぶん殴っても、和束みやびはよろめくものの全然歩みを止めなかった。別棟への歩みを。
和束みやびの肩がさらに盛り上がり、ワシをぶん殴ってぶっ飛ばした。くそっ、力でも負けるのかよ! 強化もしてるのに!
和束みやびは「核の子は渡さん!」と叫び、片手を大きく振り上げて、別棟を掘り上げるように吹っ飛ばした。瓦礫と泥が飛び散る。
『和泉!』
別棟の地下の中身が現れ、そこには、小さな子を抱きしめた和泉がいた。
コメント
1件
うわあ、もう必死の戦いでしたね…! 金谷さんが刀も曲がって素手で殴りかかる姿、すごく胸に来ました。「毎日同じ明日なんて嫌だ」って言葉に、彼女の和泉さんへの想いと未来への執着が詰まっていて。おばさんの鬼と化した和束さんも恐ろしいし、最後の「和泉!」の叫びで一気に引き込まれました。続き、気になります…!