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まさか……私が恋をする日がこようとは……夢にも思ってなかった。いや、むしろ……恋愛とは?という感じだ。そんな私が、隣の席の男子に恋をした話……。
私の名前は……志野。普通の女子中学生だ。……まぁ、柔道をやっていたのでそこそこは強い……方だと思う。最近は全く道場行ってないから……ブランクはあるかも。
いつものように学校に行って、教室に行き席に着くと、場地くんは国語辞書等を沢山開いていた。……授業は真面目なのに何故か当てたられたら間違うんだよなぁ……。ガリ勉スタイルなのがすごいけど……。
ふと、場地くんが書いている手紙らしきものが目に入る……。ん?なんか、漢字おかしくない?……気になって思わず声をかけてしまった。
私[ね、ねぇ……、漢字間違ってるよ?]
場地[あ?……どれ?]
私[えっと……ここ。虎って漢字。確か……こうだったかな。]
場地[お、サンキュー!実は書き方分かんなくてよ、助かったぜ]
書き方って……なんか、すごい漢字になってたけど……?と思ったがあえて言わなかった。
私[お役に立てて何より、それより……ごめんね。手紙?書いてる時に邪魔しちゃって。]
場地[気にすんな。これは……大事なダチに会う書いてんだ……なかなか会えねーんだけどな。]
私[そっか……。でも、会えなくてもそうして手紙が来るだけでも私は嬉しいとおもうよ。]
場地[そっか、ならいいんだけどな。]
そこからちょくちょく、漢字を教える機会が増えていった。たまに…他のクラスの松野くんが来たりしてたけど……。最初はうざがられたけど……。これが日常になっていった日……私は場地くんに助けられることになる。
いつものように学校から帰っていたら、いかにも不良らしき男子に囲まれた。正直言ってめんどくさい……。怖いし。逃げようと思ったら道を塞がれた。どうしようかと思ったら腕を掴まれた。
不良[おい、テメー。場地のオンナだろ?]
私[はい?]
なんでそうなるの?え?……誰が誰の?一緒に帰ったこともない……いや、あるか。授業終わってそのまま寝落ちして、起きなくて、下校時間ギリギリになって……見廻りに来ていた先生に追い出されて、流れで一緒に帰ったことが……。それを見られてたんだろうけど……どう考えたら付き合うになるのやら?
不良[おい、なんとか言えや。]
私[いや……付き合ってないですけど……腕、痛いんで離してくれません?]
不良[あぁ?嘘つくんじゃねーよ!まぁ、付き合ってなかろーがお前は連れてくけどな。]
あー……誰かー。日本語分かる人いませんかー?って叫びたくなった。柔道習ってたから回し蹴りでもしようかと思ったら、不意に後ろから何かを嗅がされて気を失ってしまった。
不良[へへ。おい、お前らアジトまでこの女連れてくぞ。]
不良2[わかった、車出すからちょっと待ってろ]
目が覚めたら、どこかの廃工場で私は手足を縛られていた。変なことに巻き込まれたなぁーと思いながら、私を連れ去った不良達と目が合う。
不良[へへ、目が覚めたかよ。お前は今から俺達が可愛がってやるからな。]
不良2[おい!場地をおびき寄せるためにそこまでしなくても]
不良[黙れ!いいから、カメラ回せ!この女が泣いて叫びながら俺たちに可愛がられてるサマを撮るんだよ!]
一気に血の気が引いた。キモイ、キモイ……なんで?こんなキモイやつに私、何されんの?考えたくなかった。逃げないと、逃げないと……頭ではそう思ってても体が動かなくて、声も出せなかった。
不良[へへ、大丈夫だぜぇー?俺たちが可愛がってやるからよ]
不良の手がスカートまで伸びてきた瞬間に誰かが倒れる声が聞こえた
不良2[誰だ、てめぇら!]
不良3[東卍のヤツらだ!やっちまえ!]
一斉に不良達が襲いかかっていったが次々と地面へ倒れていった。
私は何が起こってるか分からなかった。ただ目の前の光景に呆然としていた。え?……あれって?場地くんと……松野くん?
不良[くそっ……こうなったら!女ァ!こっち来い!]
男に乱暴に腕を掴まれたと思ったら首元にナイフを突きつけられた。……もう、勘弁してほしい……。
場地[てめぇ……女にナイフ向けてんじゃねーよ。]
千冬[場地さん、バカに言っても分かんねーっすよ。さっさとノシましょう。]
不良[黙れぇぇぇ!こいつがどうなっても知らねーぞ!]
いい加減にしてほしい……、勘違いで連れてこられて挙句にはナイフで脅されるって……厄日か、何か?……私はブチ切れて、縛られてた足を思いっきり男の足にぶつけた。
不良[ぐぁっ、!何すんだこの女ァ!]
弾みで落としたナイフで縛られた手足の縄を切った。
私[……何すんだ?じゃないわよ。勘違いで連れてこられて、変なことされそうになるわ、ナイフ突きつけられるわ……厄日かってのよ!]
私は男の顎を目掛けて思いっきり回し蹴りをした。あー、スッキリした。さっさと帰りたい。
場地&千冬[ポカーン]
視線を感じて振り返ったら、唖然とした顔でこっちを見てた、場地くん達と目があった。……あ。怒りに任せてやっちゃたァァァ……どうしよう……もう、恥ずかしい……。
マイキー[ぶはっ!お前、すごいね!]
どこからともなく、笑い声がしたと思ったら、場地くんと同じ服を着ている、小柄な男子が目に入った……総長って書いてある……。リーダーか、何かなんだろうな……。
私[あはは……柔道やってたから。怒りにまかせてつい……。あの、助けてくれてありがとうございました。]
マイキー[いいよ、気にすんな。こっちこそ巻き込んで悪かったな。怪我してねー?]
私[はい、ありがとうございます。何ともないので…痛っ]
ふと、足元を見ると縄で縛られてた足首が腫れていた。思いっきりやりすぎたか……。
マイキー[足、平気?腫れてっけど。]
私[あはは……。思いっきりやりすぎ……うわぁ!?]
突然、場地くんに抱えられて、固まってしまった……。いや、担ぎ方……姫抱っこは恥ずかしいんですが……。
場地[巻きこんで悪かったな。バイクで家まで送る。]
私[へ!?いや、、いいよ!そんな、私が勝手にやったことだし……自業自得だし。]
マイキー[そう言わずに送ってもらえよ。その足じゃ歩けねーだろ。]
私[……確かに。]
千冬[場地さん、近くまでバイク持ってきますね!]
場地[おう、助かる。じゃあ、マイキー、後は頼んだ。]
マイキー[おう、まかせろ。ちゃんと送ってやれよ。]
そうして私は場地くんのバイクで家まで送ってもらった。買い物から帰ってきた母と鉢合わせして、すんごいびっくりされた。それで彼氏なのとかなんとか言ってたから、早々に家の中に入ってもらった。恥ずかしいことを言わないでほしい……。
私[ご、ごめんね……。うちのお母さんが。送ってくれてありがとう。]
場地[おう、こっちこそ、巻きこんで悪かったな。じゃあな。]
私[ううん、大丈夫。助けてくれてありがとう。また明日]
場地くんはそのまま、バイクで帰って行った。なんか……明日も学校で会うのがちょっと気まづいかも?
その日は、足首に湿布を貼って様子を見ることにした。あんまりにも酷かったら病院に行こうと母に言われた。
次の日、歩けるかなと思った足は……まぁ……1日でひくはずもなく……病院に行ったらしばらく安静と言われた。学校までは、父が送ってくれたけど、しばらくは杖をついてすごすことになった。
教室に入ると、何人かが声をかけてくれたが……自分でやった怪我なのでどこなく恥ずかしかった。回し蹴りしたら、やっちゃいました!なんて言える訳ない……。
席の近くまで行くと、場地くんがびっくりしたような顔でこちらを見てた。
場地[!お前……大丈夫なのか?]
私[うーん、病院行ったらしばらく安静だって。でも、骨とか折れてないからしばらくは杖ついて移動しないとなんだけどね。]
場地[そうか……悪かったな。なんかあったら言ってくれ。手伝うから。怪我させちまって悪かったな。]
私[気にしないで(笑)、私がやったことだし。それに、助けに来てくれたんだからそれでチャラにしよ(笑)]
そんな話をしていたら、先生が入って来たので授業が始まった。相変わらず、ノートは真面目にとってるんだよね……。っていうか、ちょいちょい間違ってるし……。
授業が終わり、昼休みになった。あ……今日に限って購買行かないとなんだった……。争奪戦……やだなぁ……。そんなこと考えてると目の前に焼きそばパンが置かれた。
場地[えーっと、しー、しー……]
私[隣の席なのに覚えてないの?(笑)]
場地[名前、覚えんの苦手なんだよ……]
私[ふふ、志野だよ。しーの。で、そのパンどうしたの?]
場地[お前、あんまり動けねーんだろ?だから、買ってきた。焼きそばパン。]
私[あ、ありがとう……。お金……]
場地[いらねーよ。巻き込んじまったのはこっちだしな。]
気にしないでと言っても……無理かと思ったので私はお礼とまではいかないが、1つ提案をしてみた。
私[ねぇ、場地くん。次のテスト……赤点だったらまた、留年って聞いたけど……]
場地[…………おぅ。]
私[えっと……私でよかったら勉強教えようか?分かりやすく教えれるかあれだけど……]
場地[!いいのか!助かる!お前、良い奴だな!漢字も教えてくれるしよ]
私[私……辞典か何かなの?]
場地[あ?辞典?]
私[あ、うん。いいや。なんでもない。じゃあ……放課後でも、図書室……は今日委員会だっけ。教室でもいいなら教えるよ。]
場地[あー。今日は集会……いや、今日はちょっと無理だな。明日でもいいか?]
私[うん。大丈夫だよ。]
そんな会話をしていたら、松野くんの声が教室に響いてきた。
千冬[場地さん!一緒にメシ食いましょ!ジュース買ってきましたよ!]
他のクラスなのに……と思ったが日常になっているので皆、気にもとめてなかった。
場地[千冬ぅ……たまには自分のクラスで食えよ……]
千冬[なんでっすか?あ、志野さん。ちわっす。]
私[うん、こんにちは。今日も元気だね……あ、そうだ。松野くんも放課後、勉強しない?もうすぐテストだし。]
千冬[ん?勉強?]
私[そう、場地くん。次のテストで赤点取ったらまた留年らしくて……。私、1人だとちゃんと教えられるか不安だから、よかったらどうかなって。]
千冬[場地さん!あんだけ教えたのにまたっすか!?相棒と俺の努力が……。]
場地[うっせぇな……。気づいたらそうなんだよ。]
いや、気づいたらって……。と思ったのは私の中だけにしよう……。うん。
こうして、放課後3人で勉強することになった。
-続く-