──この山自体が生き物だったのだ。山の形が変わったのは山が目覚めたからだ。
地殻変動は、単にこの山が”目覚めのみじろぎ”をうったかのようなものだったのだ。
吹雪は、彼の欠伸のようなものなのだろう。
恐らく、この山は今まで眠りについていた。そして、つい先程目を覚ました。
君たちが登頂したことによって。
幾度と無く山に登ってきた君たちは知ってたはずだった。
大いなる山の前に、人間はあまりにもちっぽけな存在であることを。
しかし、今以上に山への畏怖を魂で感じることは無かった。
狂気の中で、ようやく君たちは真の意味で自覚した。
己があまりに矮小な存在であることを。
直央「あ、ああ…こ、この山…それ自体が、化物だったのか…、!」
SAN値が半分以上減ってしまった凜々蝶は、耳は聞こえなくなり、目が見えなくなる。
凜々蝶「うわあああ、目があああ…!!」
直央「ちょっとどうしたいきなり!?」
黒「まずい、凜々蝶さん肩で息してますよ!」
※それは全員です
黒「でもどうします、これ。」
黒「目と耳がダメっぽいですけど…」
直央「こうなったら連れてくしかないでしょ。」
そして無事肩を貸し、山頂に出ることができました。
そして3人は洞の中に入っていく。
ーーーーー
洞の中は湿っていて少し暖かい。壁には筒状の脈がはっている。
触ると粘ついた液体が手につく。
直央(そろそろ凜々蝶くんを正気に戻さないとやばいな…)
直央「ほら、凜々蝶くん。起きて!」
凜々蝶は直央のビンタで気を失いました。
直央「もうここに置いていくか…」
黒「多分でもいつか起きるでしょ!」
そして凜々蝶以外の二人は、地響きのような、しかし規則的な鳴動を聞き取る。
まるで拍動のようだ、と感じる。
意識して壁の脈に触れると、地響き音と連動し、その脈が拍動ていることに気づく。
あなた達は、先程気づいた通り、ここがこの山の体内であるということを察します。
直央「…ま、仕方ないから凜々蝶くんは担いでいくしかないか…」
ということであなた達三人は洞窟を進んでいく。
さらに進むと、洞の内壁はまるで消化管のヒダのように何かにまとわりついている。
まとわりついているものは溶けかけた巨大な人工物に見えるのだが、ボロボロすぎて何物なのかが分からない。
黒「な、なんですかねこれ…」
直央「近づいてみてみよう。」
直央「…ていうか重いな、ほんとに。」
風が防げる所まで来たため、応急処置で凜々蝶を起こす。
直央「…あ、起きた?」
凜々蝶「ご、ごめんなさい、意識を失ってたみたいで…」
凜々蝶「というかなんですかこのバカでかいの…」
黒「俺達にもわかりませんよ!」
直央「人工物、であることは確かみたいだけど…」
凜々蝶「もしかして…これって、ニュージーランドの航空の旅客機じゃないですか?」
直央「あ、そういえば行方不明になってたなそれ。」
黒「あーー、こんなところにあるから行方不明になってたんだ!」
直央「中になにかあるかもしれないし、入ってみよう。」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!