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僕は好きな奴がいる。
太陽みたいな、誰からも好かれるような人たらし。
駅でお婆ちゃん助けてたら遅刻したとか言われても信じそうになるほど優しくていい奴。
そんな僕の相棒を狙っているのは勿論僕だけなはずがなく、幸いセラやアキラはそこでイチャついてるので二人と対峙する必要無いけれど、それでも依然として密かに目を光らせている人は多い。
職業柄人から向けられる視線には敏感なはずなのに、そういうところだけ鈍感で誰彼構わずあの太陽みたいな笑顔を振り撒く。
正直ムカつく。
だって僕が横でこんなにアピールしてるのに、雲雀の一番近くにいるはずなのに、全く気が付かないどころか気があるようなそぶりまで見せて。
人たらしとかの域じゃない。落としに来てるだろってくらいなのに。
誰からも好かれるのは良いことだし、雲雀の人間としての本質が良い奴だからだろう。
距離が近いのだって人を悪く思えない彼の優しさが出ているから。
それだけ分かっていても嫉妬するのはするし、たまにそれをさりげなく伝えてみたりもする。
「、、ひば、さっきのお客さんとベタつきすぎじゃない?」
「えっ、まじ?嫌がられてた?」
「それはないと思うけどさぁ、、」
そりゃあ雲雀は男にしては可愛い顔してるし、華奢だし笑顔で話されて嫌な奴はいないだろう。
おまけに距離も近かったら、もしかしたらここでも何人か落としてるのかもしれない。
そんなことを考えていると雲雀の腕が伸びてくる。
「、どこ見てんの?」
雲雀の一言で、意識が目の前の男に戻る。
むすっとした顔をして何やら不満気だ。
「ちょっと考え事してただけ」
「で、なんで雲雀はそんな顔してるの」
「だって、、奏斗が目ぇ合わせてくんないから」
「、俺がいんだから、俺のこと考えてればいーの」
でた人たらし。
ほんとにそれ無意識でやるの卑怯すぎる。
これ他の奴にもやってんのかな、、なんて考えているとまた上の空になっていたからか、今度はぺしっと額にデコピンが飛んでくる。
「ごめんごめん」と適当に相槌を打って会話にもどる。
今日は平日なのでお昼過ぎからは客も減っていきいつも通りの時間に看板をひっくり返す。
看板がcloseになったことを確認してから中に戻ると、雲雀が机の上にコーヒーを2つ並べて座っていた。
カフェの営業が終わった後の二人でコーヒーを飲みながら話すこの時間が実は結構気に入ってたりもする。
雲雀にお礼を言ってコーヒーの入ったカップを口に近づけると、正面に座って今日の売り上げを確認していた雲雀が動きを止める。顔を上げると何やら緊張したような顔の雲雀と目が合う。
「どうかした?」と聞いても「んーん、なんもない」と言うので、絶対何かあるとは思いつつもコーヒーに口をつける。
「、、、!」
「もしかして新作?めっちゃ美味いよ」
そう言うと雲雀がぱっと顔を輝かせる。いや可愛すぎるだろ。
「そーなんよ!俺がブレンドしたやつ!」
「だからあんな緊張してたんだw」
「緊張するに決まってるやんかぁ、、」
雲雀が安心したようにソファに背を預ける。
でもこれほんとに美味しいかも。
少し甘めの香りが女性に人気が出そうでメニューに組み込むのも悪くないかもしれない。
しばらくコーヒーを嗜みながら会話をしていると、心なしか体が熱い気がする。
そして眠気も。もう夏だしな、、。
エアコンを入れようと思いテーブルに手をつくと、そこで違和感に気がつく。
体温が上がっているはずなのに、汗をかいていない。
手で顔を仰いでも涼しくないし、雲雀に「ねぇ、なんか暑くない?」と聞いても「俺は別にふつーだけど、、暑いん?」と返される。
やっぱりおかしい。
僕の体に何が起こっているのか全く分からない。
そうこう考えているうちにどんどん体が熱くなってくる。
そしてそれを上回る眠気が襲ってくる。絶対おかしい。
何か盛られたか?でも今日は怪しいものなんて何も口にしていない筈だ。
大体今日は昨晩の仕事が長引いたせいで朝食も昼食もとってないし、口にしたのなんて水とこのコーヒーくらいしか、、、
「、、雲雀、これ雲雀がブレンドしたんだよね?」
「?そーやけど」
「、、なんか盛った?」
「、、、、」
彼は何も答えない。
そして段々と眠気に飲まれて意識が薄れていく。
今眠ってしまったら何かしら良くないことがあるに違いないのに、強力な睡眠剤でも盛られたか。
でも何のために?目の前のコイツは雲雀じゃないのか?考えている間にも眠気が増してくる。
だんだんと目の前が暗くなってくる。
薄れていく意識の中で目の前の男の顔が目に映る。
その顔はなぜか口角を上げて、満足そうに微笑んでいるように見えた。
「、、気に入ってくれて良かったわ」
「俺が、、奏斗のためだけにブレンドしたんやから ♡」
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「俺が、、奏斗のためだけにブレンドしたんやから ♡」
きっと最後の言葉は聞こえていないであろう眠ってしまった奏斗をすっと横抱きにして店を出る。
裏に停めてある自分の車の後部座席にそっと横たわらせて、車のエンジンをかけて家へと走らせる。
もちろん自分の家に。
後部座席ですやすやと寝息をたてる彼に口角が上がってしまう。
、、可哀想になぁ、こんな奴に好かれちまって。
本当はコーヒーに薬なんか混ぜるつもりも家に連れて帰る気もなかったけれど、今日の奏斗の接客を見て気が変わった。
女子高生に連絡先をせがまれて、挙句には楽しそうにお喋りまで。
俺には距離が近いだの何だの言ってくるくせに、自分は例外なのか。
奏斗にとっては相棒かもしれないけれど、俺の中ではとっくの昔に相棒の範疇を超えたドス黒い独占欲が渦巻いていると言うのに。
手荒なことはしたくなかったし、今の関係を崩したいわけでもなかった。
でも、流石に見てられん。
さっきまであった少しの罪悪感はやることを終えたからか綺麗さっぱりなくなった。
今はもう “彼を堕としてやる” それしか頭に浮かばない。
家に着くと彼を起こさないように家の中に運び入れる。
相変わらずの汚部屋だけれど、別に奏斗なので問題ない。
床に転がるペットボトルに気をつけてベッドまで近づき、そこに彼を降ろす。
睡眠剤と一緒にコーヒーに混ぜた遅効性の媚薬が効いてきているのかさっきよりも彼の体が熱い。
暴れられたら困るのでそこら辺に落ちているネクタイを拾って彼の両手首を頭上でまとめて結ぶ。
、え、なんかえr、、、。
頭を振って煩悩を掻き消す。
今はまだ早い。彼が起きるまでゆっくり待つつもりだ。
だって起きたら明日の朝までは寝かすつもりなんてないから、今のうちに寝ておいて貰わないと。
まだしばらくは起きる気配がないのでベッド周りを軽く片付けてリビングに戻る。
1時間くらいすると2階から、どんっと音がする。
どうやら起きた彼が壁でも蹴っているらしい。
近所迷惑になるやん。
階段を上がってベッドのある部屋に行くと、目を覚ました奏斗がベッド枠に括られたネクタイを引きちぎろうと苦戦していた。
「あーもー、だめやん暴れたら」
「やっぱりなんか盛ったでしょ」
「奏斗が悪いんやから、反省してな?」
「はぁ??」
質問には答えず一方的に話し始める。
でも反省しろとは言っても何のことか全く分かっていなさそう。
これは分からせた方がいいやつ?
「なーんも心当たりないんや?」
「当たり前じゃん、僕が何したって言うのさ」
「てかこれとって」
「んー、、でも奏斗暴れるやん」
「そりゃ暴れるよ、何の説明もなしに拘束されてるんだから」
そう言ってまたぐっとネクタイを引っ張る。
一見正論を言っているように聞こえるが、別に説明したところで「じゃあ取らなくてもいい」なんて言うわけがなく、もっと暴れそうなので無視して話を続ける。
「奏斗って人と距離近いやん」
「さっきの話終わってない、ていうか雲雀に言われたくない」
「確かに俺も距離近い方やけどさ、近かったら奏斗がいっつもなんか言うやん」
「それが何?」
「おかしくない?自分だって距離近いくせに」
「自分は例外なん?」
「まず自分が距離近いなんて思ったことないから分かんないって」
「ふーん、、、」
とんっ、と奏斗を押す体制で彼の頭の後ろに片手を回す。
驚いたのか目を見開いてこっちを見てくる。
急に距離を詰めすぎたからか少し顔が赤い。
赤く染まった耳をすり、、と撫でると分かりやすく体が反応する。
、やばい、これ止まれんかも。
「ひば、、?」
「奏斗がちゃんと分かってくれたらやめようと思ってたけど」
「やっぱ無理」
「は、、?」
俺の言葉の意味が理解できなかったらしく目を丸くして固まる奏斗を押さえて彼の顔に自分の顔を近づける。
そのまま半ば強引に唇を重ねると、奏斗が抵抗しようと口を開く。
「ん、っ、!?は、ちょっ、、ん”ぅ、、!!」
口を開いた瞬間、舌を捩じ込む。
苦しそうに顔を歪めて息を吸おうとしてるけど、吸わせない。
呼吸すらも飲み込むように深く深く口付けているとだんだん奏斗の体の力が抜けてくる。
完全に脱力してしまったようでもう抵抗できない。
しばらく口を貪っていると、奏斗から甘い声が聞こえてくる。
え、嘘やん、キスでこんななるん?あまりの快楽の弱さに驚くと同時に、加虐心というか、、キューアグが湧く。
依然として苦しそうな彼に今までよりも更に深く口付ける。
「ん”〜〜〜〜っ!!!!」
目の端に涙を浮かべて必死に胸を叩いてくる。
流石にこれ以上やると可哀想なので口を離してやる。
浅い息を繰り返している彼を待ってやるほど優しくないので、必死に呼吸を整える奏斗をゆっくりと押し倒して輪郭に沿ってそっと手を滑らせると、びくっと体が震える。
「ひ、ば、、も、やめて、、」
涙を溜めて潤んだ目で言われてもやめるなんて選択肢はなくて、「ん〜、大丈夫、痛いことせんから」と頭を撫でてやる。
そして奏斗の薄い腹に手を這わせて、鍛えられた硬い腹筋に触れる。
ごめんな奏斗、俺もう止まれんし。
────────────(いきなりRです)
knt.sid
「ん”ッ♡ふ、う”……♡ん゛ん ゛♡は、あ゛っ、、、、♡♡」
「お゛ッ、♡あ” 、やり゛ゃッ♡♡やら” 、あ゛♡さわんな゛、あ”っ♡」
「そんな蕩けた顔して何言ってん、の、っ、!!」
「あ゛♡ひ、ぁ” ♡あ゛、ぅ〜〜〜〜ッッ♡♡♡!、!!」
、あれ、?なんで僕こんなことなってるの?なんで雲雀に襲われて、、、。
、まず最初にひばりになんか盛られて、ひばん家に連れてこられて、それで、、。、やばい、頭働かない、何されたかも覚えてないし、なんでこうなったのかも覚えてない。
もう何時間もずっと腹の奥を抉られて、快感だけを求めて泣かされ続けている。
僕何かしちゃったっけ、。
自分でも訳のわからない思考が頭の中でぐるぐると回っておかしくなりそうだ。
そんなことを朦朧とする意識の中でわずかに意識を保って考えていると、お腹の奥から、ぐぽっ、という音が聞こえる。
「あ゛♡あ゛、あ゛〜〜〜〜〜〜〜ッッ♡♡♡♡!、!!ひぎゅ、やら゛ッ♡お゛♡」
「何考えてんの」
「俺以外のこと考えないで、気持ちいのに集中して?♡」
ぁ、朝のセリフ、。
朝は可愛くて仕方がなかったのに、今は独占欲剥き出しのドロドロとした嫉妬をひしひしと感じる。
同じセリフの筈なのに。
「あ゛ッ♡お” ♡おぐ、ばっかぁ♡あ゛♡お” ッッ♡」
「まだいぐ、あ゛♡いっちゃ、ん゛♡あ、ぐ♡んぅ♡〜〜〜〜〜〜ッッ♡♡♡!、!!」
「またイってる、♡、イき過ぎじゃない?」
「あ゛、!、♡あぅ、♡だ、ってぇ゛♡ん゛ッ♡」
「だって?」
「っ、あ゛、きもち、ぁ”♡、だもん、!♡♡」
「っはぁ、、奏斗ぉ、それ煽っとる?」
「え゛っ、ちが、そ、んないみじゃ、あ゛、ぁ〜〜〜〜〜ッッ♡♡!、!!」
「、なぁ奏斗、、後でいっぱい謝るからさ、」
「今だけ、奏斗を俺にちょーだい?♡」
ほんとに雲雀は人たらしだ。
そんな熱の籠った瞳で覗き込まれたら誰だって頷くしかできない。
頷いてしまえば逃げられない快感が襲ってくるのは分かっているはずなのに、初めから選択肢なんてなかったかのように頷いてしまう。
もう元には戻れない、朝目が覚めたらどうなっているのだろう。
終わらない快感にショートする頭の隅でそんなことを考えているうちにどんどん視界が暗くなる。
今までで一番深いところに雲雀のモノが入って来た感覚を最後に、意識を手放した。
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「ほんっっっっとに申し訳ございませんでした」
「こ゛えがら゛がら゛な゛ん゛だけど」
「ごめぇん、、水持ってくる」
朝起きると、案の定声が終わってた。
それだけではなく、体を起こした瞬間人からなっていい訳ない音が、ばきっ、ぼきっ、と耳に入ってくる。
いや、、痛すぎる。
何してくれてんねん。
でも肩に頭をぐりぐりと押し付けて、心底申し訳ないと思っていそうな彼の謝罪を聞くと怒るものも怒れなくなる。
渡された水を飲もうとコップを口に近づけて、ふと動きが止まる。
「、これ何も入ってないよね?」
「まじでごめんってぇ、、。もう何も入れんから!!」
水を飲むと少し喉がマシになった気がする。
体は依然としてばきぼきと音をたてているけれど。
そして体の痛みやらなんやらで忘れるところだった本題を思い出して雲雀を問い詰める。
「で、雲雀は何で急にあんなことしたの」
「う、、、それはぁ、、、」
さっきまでいつも通りのバカデカボイスで喋っていたのに、問い出した途端口篭って声も小さくなる。
いや、、こんな理不尽なことされて理由も説明されないとか許さないからな。
もごもご言ってる雲雀の頬を引っ張って返答を催促する。
「いたいってぇ!分かった分かった話す!!」
「、、これ聞いても引かん?」
「多分ね」
「じゃやだ」
「やだじゃねぇんだわ、こちとら体ばっきぼきにされたんですけど」
「うぇ、、ごめんじゃん」
「分かったよ引かないから」
「、、俺さ、奏斗のこと好き」
「、、、、え」
「勿論お前は相棒だし、そう言う意味でも好きだけど」
「俺が言ってるのは、loveの方な」
想像の180度反対の答えが返って来て固まる。
カフェから連れてこられて目が覚めた時もヤってる最中も何言ってんのか全然理解できなくて雲雀が何かに腹を立てていることしか分からなかった。
だからてっきり鬱憤でも晴らそうとしてたのかと思ってたけど、、、。
「、ごめん、まじで忘れて」
「あんなけ酷いことして、相棒としても終わってる俺」
「しばらくアキラ達んとこ行って落ち着いて───」
ベッドから降りて部屋から出て行こうとする雲雀を引き留める。
驚いている彼をベッドの上に引き戻して、真っ直ぐ目を見て口を開く。
「、いつ僕がフったの」
「、、、、え」
「それってどういう、、、」
「〜〜〜っ、まだ分かんない!?僕も雲雀が好きって言ってるの!」
恥ずかしさと焦ったさが混じってつい声が大きくなる。
何も言わなくなった雲雀を恐る恐る見上げると、顔を真っ赤にして固まっていた。
「w、やっぱひばは可愛い〜なぁ〜」
「はぁぁ!?あんだけ可愛く鳴いといて何言ってんだ!!」
「うるさいなぁ、まずまず僕は可愛い雲雀を好きになったんだから」
「ふーん、じゃあ可愛くないことしてやろうか?」
「、、、は??」
「え、ちょっ、勘弁して、僕今体死ぬほど痛いんだって、、ん〜〜〜ッッ!!💢」
おしまい。
コメント
2件

🫶🫶🫶🫶🫶
本当に好きです… ありがとうございました🙏🏻🙏🏻🙏🏻