3080
「った、ぁ…」
がりっと嫌な音がしてから、舌が痛み始める。
「じゅう、どした?間抜けな顔して」
「舌噛んだ……最悪」
「あちゃー、まぁすぐ治るって」
今まで生きていてあまり舌を噛むという事がないため、舌にある変な感覚がすごく気持ち悪い。
「ねぇ、どうなってる?切れてる?」
「んー……あー、大丈夫 すぐ治るって」
「え、どうなってんの?赤い?血出てる?」
舌をべーっと出して、確認させるように勇斗に見せる。
「…おー、大丈夫だって。ちょっとぴって切れただけ」
「明日には治ってるわ」
「…ほんと?なんか変な感じする」
「見たら痛いかな」
スマホを取りだして、自分の舌がどうなっているかを確認しようとする。
「そんな分かんねーよ」
「…ほんとだ、すぐ治るよね…うん」
「もっかいべーってして」
なんの躊躇いもなく、勇斗に顔を少し近づける。
「ん、…」
すると、あっという間に口を塞がれ、舌先が熱くなるのを感じる。
舌を絡まれ、痛みすら忘れてしまうほどに深いキスをされる。
「っ、勇ちゃん」
「どう?もう治ったんじゃない?」
「…うん」
本当に勇斗のキスは魔法みたいで、もう痛みなんてどこかに行ってしまった。
「また痛くなったらいつでも言えよ」
「いつでもしてやっから」
「ほんと?」
「…うわっ!!痛い痛い!!勇ちゃんやばい舌切れたかも」
「まじか!!見せてみろ治してやる」
息が止まるほど長いキスで、終いには押し倒され。
end.
コメント
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3080ありがとうございます 最高です