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#ハッピーエンド
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仲間達の足音が離れて消える中、レイブは心中で思う…… 今しがた自身が取った子供染みた行動についてである。
――――流石に…… 大人気無かったよな、さっきの態度…… あれは、流石に無かったよな…… 子供じゃ無いんだしっ! ペトラもギレスラもいつも通り、いやいや普段以上に頑張った結果、出来る様になったんだからっ! ちゃんと評価してあげなきゃいけないじゃないかぁー…… 俺…… 一体どうしちゃったんだろう? あれかな? アスタさんとテューポーンさん、か? 確かに二人が顕現してから何と無くぅ…… そうだっ! バストロ師匠やヴノ爺、ジグエラが一緒に居てくれた十年前のような安心感が、俺自身の中に…… 生じていた様な…… それで甘えてしまっていた、って事なのかな? きっとそうだっ! 神様達は確かに頼れる存在だけど、そこに頼り切っていたりしたら駄目に決まってる! 俺がスリーマンセルのリーダーなんだからな…… 良しっ! さっさと追いかけて適当に謝って許して貰うとするか? それしか無いよなぁ…… んじゃ、さっき捨てた魔石はぁ…… あれれ? 魔石はどこだ? 確かこの辺りにぃ……
「おっ、有った有った♪ さてと、面倒臭いが謝って許して貰わなけりゃな――――」
レイブが自分勝手な解決策を口にした瞬間、先んじて仲間達が辿り着いたであろう、岩山の岩窟辺りから、尋常で無い叫び声、ペトラの物っぽい絹を裂くような金切り声が響いて届く。
『ギィヤアァー!』
「むむっ! すわ一大事かっ? こうしちゃいられんっ! 急げぇーぇっ!」
レイブは一条の光と化して尾根を走った! 子供の頃に慣れ親しんだ岩窟周辺の岩肌は彼の歩を鈍らせる事は無かったのだ。
復活を遂げたレイブの目に映った景色は常ならざる物である。
最初に飛び込んできた景色は、いつに無く焦り捲った様子で岩窟の中から走り出てきたアスタロトの姿であった。
額の第三の目は、眼球が飛び出すのでは無いかと思われる位に剥き捲られ、その両手には何やら巨大な肉槐が引き摺られていたのである。
瞬間に目を凝らしたレイブには、その二つの肉槐が馴染み深く、掛け替えの無い存在に似ている気がしたものだ。
故に思いのままに声を叫びに変える。
「あ、アスタさん! それって、まさかぁ! 俺の猪と竜ですかっ? 違うぅっ?」
言い方……
アスタロトの声も見た目同様焦った物である。
『お、おうレイブ! 言う通りペトラとギレスラがヤバイっ! 今すぐ、ここから離すんだっ! 中でテューポーンが何とか抑えているが長くは持たんっ! 我が戻って何とかしてみるつもりだっ!』
「やっぱり、これが、お、俺の、豚と爬虫類…… な、何でこんな……」
だから、言い方っ!
『兎に角急げっ! 待った無しだぞっ!』
「は、はいぃっ!」
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