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家族全員で受け入れてくれて寄り添ってくれてよかった🥺 でもこれからだ… いつ来るだろう…
「怖かったですね。一つだけ、はっきりと聞かせてね。直美さんの希望は、彼との関係を正常に修復することですか?それとも離婚ですか?それによって、このあとの私の仕事が変わります」
「………無理………離婚…したい…」
「わかりました、大丈夫ですよ。行われていたのが、精神的暴力と性的暴力の連打ですからね。それに、家族計画も話にならないっていうのは、彼から夫婦関係を否定したとも言える。子どもを持つ、持たないというのは自由でいいんです。でも話が出来ないのは問題で、勝手にパイプカット手術を受けたのも、好きに襲えるようにと受け取れる。しっかりともらえるものはもらって離婚しましょう」
両親へ簡単に事情を説明しながら、お通夜みたいに静かな夕食中
「はい…」
私のスマホを手にしたのは、父だ。
アオちゃんに言われたように録音している。
「邦晴くん、明日にはこちらの弁護士から連絡が入ります。まずそれを見てください。直美への連絡も出来なくなるし、直接来てもらっても会わせることは出来ない。直美は代理人を立てたので、そちらとのやり取りでよろしく」
夫がまだ何かを言っている途中で通話を切った父は
「もっと録音せなアカンかったやろうけど…邦晴くんがかけてきた時から興奮状態で…困ったな。これまで淡々と冷静な男に見えていたんやけど、直美のことになるとこんな状態なんやったら……直美怖かったやろ」
と、スマホを置いた。
「はぁ…どうなるんやろ…仕事もいくつか受けるところは見つけてるんやけど」
「亜優がどうやろな」
「生活が落ち着いてから、仕事を探したら?私も亜優のことは協力するし、お父さんもな?」
「できる。3月に定年退職が決まってるからな。益美もああやって協力してくれるやろうから、とにかく亜優を不安にさせへんように」
益美は姉の名前だ。
そう…亜優に不安を与えないように…
この後、亜優を送ってきたのは姉と旦那さんの二人で、中学生のたぁくん、卓也と小2の絵梨は、順番にお風呂に入れと置いてきたらしい。
母が亜優をお風呂に入れてくれる間に、姉夫婦に簡単に事情を説明すると、姉が怒りながら泣いている。
「直美ちゃん、邦晴くんがここに来て怖いことになったらすぐに連絡して。僕の実家もわりと近いの知ってるやろ?そこにいくらでも部屋はあるし、使ってくれてええよ。一人とか亜優ちゃんと二人で外に出るのは、控えた方がええな。気を付けて」
姉の旦那さんの実家は庭つきの大きな家で、一度バーベキューをしたことがある。
こうして家族の協力を得て、離婚成立を待つ日々が始まった。