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『君には見えない、誰かの世界』
キャラ崩壊⚠️これは誰かにとって何気ない風景が全然ちがく感じることを教えるための作品です。
第1話「一人にならないで」
――あなたは、誰かと一緒にいる。
ただ、それだけのこと。
特別なことなんて何もない。
駅前のベンチ。
夕方の街。
少し冷たい風。
あなたの隣には、一人の少年が座っていた。
赤い髪。
明るい笑顔。
そして、どこか人懐っこい雰囲気。
彼はあなたを見ると、ニコッと笑った。
jp「こんにちは」
あなたも挨拶を返す。
jp「ここ、座っていい?」
あなたが頷くと、少年は嬉しそうに隣へ座った。
jp「ありがとう!」
しばらく、二人で何気ない話をした。
好きなもの。
最近あったこと。
くだらない話。
そんな話をしているうちに、空が少しずつ暗くなっていく。
jp「あ、もうこんな時間か」
少年が時計を見る。
jp「そろそろ帰らないと」
そう言って立ち上がる。
あなたも立ち上がった。
そして――
jp「じゃあ、またね!」
少年が手を振る。
あなたも手を振り返した。
少年が歩いていく。
一歩。
二歩。
三歩。
その背中が、少しずつ遠くなる。
ただ見送っていた。
――その時だった。
jp「……待って」
少年が立ち止まった。
振り返った顔から、笑顔が消えている。
jp「……やっぱり」
jp「もう少し、一緒にいてくれない?」
少し驚いた。
さっきまで、あんなに楽しそうだったのに。
あなたが頷く。
すると少年は、ホッとしたように笑った。
jp「……よかった」
-–
それから少し経って。
あなたは少年と別れることになった。
今度こそ、本当に帰る時間だ。
少年は何度もあなたを見る。
jp「……明日も会える?」
あなたが頷く。
jp「絶対?」
もう一度、頷く。
jp「……そっか」
少年は笑った。
jp「じゃあ、また明日!」
今度こそ、あなたはその場を離れた。
-–
――次の日。
あなたは約束通り、昨日の場所へ向かった。
ベンチには、少年が座っていた。
あなたを見つけた瞬間――
jp「!」
顔がぱっと明るくなる。
jp「来てくれた!!」
まるで、あなたが来ることをずっと待っていたようだった。
あなたが隣に座る。
jp「……よかった」
小さな声。
あなたは首を傾げる。
jp「いや……なんでもない!」
また笑う。
昨日と同じ笑顔。
でも。
あなたは、少しだけ違和感を覚えた。
-–
その日の帰り道。
あなたはふと尋ねた。
「どうして、そんなに一人になるのが嫌なの?」
少年の足が止まった。
笑顔が消える。
jp「……」
しばらく黙っている。
そして――
jp「……怖いから」
それだけだった。
あなたには、まだ意味が分からない。
ただ一人でいること。
それだけのこと。
誰だって一人になる時間くらいある。
でも。
少年は違った。
jp「一人になるとね……」
jp「頭の中が、すごくうるさくなるんだ」
jp「誰もいない」
jp「誰も話してくれない」
jp「誰も笑ってくれない」
少年は自分の手を強く握る。
jp「……誰にも必要とされてない気がする」
声が震える。
jp「みんながいなくなったら……」
jp「俺、本当に一人になる」
少年は笑おうとした。
でも――
笑えなかった。
jp「だから……」
jp「一人に、しないで」
-–
その瞬間。
初めて知った。
彼にとって、
「一人」という言葉は、ただの状態じゃない。
恐怖そのものなのだと。
-–
数日後。
じゃぱぱと一緒に出かけていた。
楽しい一日だった。
たくさん笑った。
たくさん話した。
そして帰り道。
あなたは、ほんの少しだけ寄り道をすることになった。
彼には先に帰ってもらう。
たったそれだけ。
ほんの数十分。
あなたにとっては、それだけのことだった。
でも――
jp「……え?」
少年の顔が固まる。
jp「先に……帰るの?」
あなたが頷く。
jp「……そっか」
笑う。
jp「うん、大丈夫」
明るい声。
jp「じゃあ、また後でね!」
あなたはその場を離れた。
戻る? or そのまま行く?
あなたは戻ることを選択しました
-–
――数分後。
少年は一人で歩いていた。
さっきまで笑っていた顔が、消えている。
jp「……大丈夫」
自分に言い聞かせる。
jp「すぐ帰れる」
歩く。
でも。
足が止まる。
jp「……」
周りには人がいる。
車も走っている。
街も明るい。
なのに。
少年には、全部が遠く感じられた。
jp「……嫌だ」
呼吸が速くなる。
jp「……一人だ」
手が震える。
jp「……誰もいない」
頭の中が真っ白になる。
jp「嫌だ……」
少年はその場にしゃがみ込んだ。
jp「……誰か……」
jp「誰か、いて……」
いつもの明るい声とは全く違う。
小さく。
震えた声。
jp「……一人に、しないで……」
-–
あなたが戻ってきた。
そして――
少年を見つける。
あなたが駆け寄る。
jp「……え?」
少年が顔を上げる。
目には涙が溜まっていた。
jp「……戻ってきたの?」
あなたは頷く。
jp「……そっか」
少年の目から、涙が落ちる。
jp「……よかった」
あなたは隣に座った。
何も言わない。
ただ、隣にいる。
それだけ。
少年はしばらく俯いていた。
そして――
jp「……ごめん」
あなたは首を横に振る。
jp「……ありがとう」
小さく笑う。
jp「俺ね」
jp「いつか、一人でも平気になれるのかな」
あなたは少し考えてから――
こう答えた。
「無理に一人で平気にならなくてもいいんじゃない?」
少年が目を見開く。
jp「……え?」
あなたは続ける。
「怖いなら、怖いって言っていいと思う」
少年は黙っている。
そして――
jp「……そっか」
涙を拭う。
jp「じゃあ……」
jp「今日は、もう少し一緒にいて」
あなたは頷いた。
jp「……ありがとう」
-–
夕焼けが、二人を照らしていた。
少年はまだ、一人になることが怖い。
明日になっても。
明後日になっても。
きっと怖い。
それでも――
今日、彼は一つだけ知った。
「怖い」と言っても、離れていかない人がいる。
それだけで。
ほんの少しだけ――
世界が優しく見えた。
-–
帰り道。
jp「あのさ」
少年があなたを見る。
jp「俺、じゃぱぱっていうんだ!」
jp「君の名前は?」
あなたが名乗る。
じゃぱぱは笑った。
jp「そっか!」
jp「これからも、よろしくね!」
あなたは頷いた。
そして二人で歩き出す。
――まだ、知らない。
この先あなたが出会う11人もまた、
あなたには見えない「誰かの世界」を生きていることを。
そして――
じゃぱぱの笑顔の裏側にも、
まだあなたの知らない「怖い」が残っていることを。
-–
第1話「一人にならないで」――終わり
次回――
「そこにいるだけで怖い」と感じてしまう少年。
その恐怖は――
あなたにとっては、何でもない場所だった。
次回 ♡20
コメント
1件
もう第2話読んだよ〜〜〜!!😭💕 じゃぱぱ、あんなに明るく笑ってるのに「一人になるのが怖い」って本音を見せたシーン、胸がギュッてなった…。手震えてしゃがみこむところとか、本当に辛そうで😢 「一人で平気にならなくていいよ」って返す主人公の優しさに私も救われた気分になったよ…。 次回は別の子の「見えない世界」なんだね!もう続きが気になりすぎる!!るりさんの世界観、すごく好きです🌸