【sho side】
チワワの声が聞こえて、俺は目を覚ます。
周りを見渡すと、幹部が数人集まっていた。
何かと思えば、ふとある事に気づく。
黒猫が起きていた。
しかし、黒猫は人が怖いのか、部屋の隅に縮こまっていた。
だが、足の怪我のせいでうまくたつ事も出来ないようだ。
rbr「大丈夫やから…ほら、こっちおいで?足の怪我痛いやろ…」
そんなロボロの声なんて無視して、黒猫は縮こまったままだ。
人間がダメなら…と俺は黒猫に近づく。
しかし、俺にも恐怖心を持っているようで、あまり近づかせてもらえない。
黒猫の怪我は両足だけでなく、お腹の部分も踏まれたような痣があった。
ほんとに、酷い奴もいるな…と改めて感じる。
em「とりあえず、ホットミルクなどを持ってきたのですが…」
そう言い、エミさんは薄い受け皿にホットミルクと小魚を入れて持ってきた。
黒猫の前に置いてみる。
黒猫はお腹がすいていたのか、足を引きずりながらも、ミルクの傍に寄る。
そして、ペロ…ペロ、とゆっくり舐める。
しかし、視線が気になるのだろう。
ちらちらとこちらを見ながら、ミルクを舐める。
tn「誰やったら、安心しておれるやろうか…」
ut「獣人の方が安心するんとちゃう?ロボシャオとか…」
rbr「そやな、俺とシャオロンでこの子見守っとくわ」
そんなこんなで今は俺とロボロで黒猫の世話などを見る事となった。
黒猫はまだぺろぺろとミルクを舐めている。
小魚には一切手をつけない。
rbr「こいつ…ミルクだけで腹膨らむんか、?」
ロボロは黒猫の頭を撫でる。
黒猫はびくびくしながらも、ミルクを舐め続ける。
その姿はとても可愛らしくて、思わず見とれてしまう。
rbr「ミルク…受け皿にいれてあげるっていうより、あれちゃうか。哺乳瓶買ってきて飲ませてあげた方がええんちゃうか」
ロボロはそう言う。
確かに実際そうだ。
しかし、人が怖いのであれば少しそれは難しいんじゃないか…
とまぁ考えているうちに黒猫はミルクを飲み終わった(?)ようで、こちらをじっと見つめていた。
人間にも少しずつ慣れたようだ。
ボフンっと音を立て、俺は人間に戻る。
その音にびっくりしたのか、黒猫は縮こまる。
sho「この子…獣人なんかなぁ?」
rbr「獣人やと思うで、人間の言葉分かっとるみたいやしな」
sho「人間になってくれへんのかなぁ?」
rbr「人間怖いんやったら、ほんとに信用できるまで人間に戻らんのちゃう?」
そんな会話をしながら、黒猫を撫でる。
黒猫はお腹がいっぱいになったからか、また寝ていた。
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