廃工場の空間は、ディケンズの異能によって幾度も書き換えられ、時間も場所も不確定な迷宮のようになっていた。
だが、定番組は諦めなかった。
「物語の中には必ず“綻び”がある。」
末広鐵腸が刀身を光らせながら言う。
「お前の異能も万能ではないはずだ。」
ディケンズは微笑む。
「ふふ、ではその綻びを探してみせよ。」
乱歩はその言葉に応えるように言った。
「おっと、勝負はまだこれからだよ。」
有栖川とポオが乱歩の言葉に頷く。
「我々も手伝う。」
ポオは不器用ながらも静かに言った。
「乱歩と一緒に解くのが、やっぱり一番落ち着くんだ。」
有栖川はポオの言葉に微笑む。
「三人なら、どんな迷宮でも解けるよ。」
伊坂はふと異変を感じて、因果の輪を手に取る。
「……まだ因果の歪みは続いている。これは虚筆連盟の計略の一端だろう。」
戦いはさらに深みへ。
物語の綻びを探りながら、定番組は次の一手を打つ準備を進めるのだった。
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