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みら

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kaede🍁
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みら

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いよいよスペシャルドラマの撮影が始まった。
クランクインの日。
阿部は台本を抱えながら少し緊張していた。
「おはよう、あべちゃん。」
目黒がいつもの笑顔で声を掛ける。
「おはよう。」
阿部も自然と笑顔になる。
今回は映画の続編。
悲しいすれ違いも、残酷な展開もない。
恋人になった二人の、幸せな毎日を描く物語だった。
___________
最初の撮影は朝の同棲シーン。
「はい、本番!」
監督の声が響く。
目黒が寝ぼけた阿部を優しく抱き寄せる。
「おはよう。」
「……おはよう。」
台本には、それだけしか書かれていない。
それなのに、二人とも思わず照れてしまう。
「カット!」
監督が笑った。
「二人とも、本当に恋人みたいだね。」
スタッフからも笑い声が上がる。
阿部は耳まで真っ赤だった。
「恥ずかしい……。」
目黒も照れ笑いを浮かべる。
「映画より緊張する。」
「分かる。」
二人は顔を見合わせて笑った。
___________
撮影が進むにつれ、甘いシーンはどんどん増えていく。
手をつないで歩く場面。
肩にもたれ合って映画を見る場面。
一緒に料理を作る場面。
そして、自然に抱きしめ合うシーン。
「はい、本番。」
目黒は阿部をそっと抱きしめる。
阿部も自然と腕を回した。
「……。」
「カット!」
監督が満足そうに頷く。
「いいね。」
「すごく自然。」
スタッフも口々に褒める。
「本当に付き合ってるみたい。」
その言葉に、二人は思わず顔を見合わせる。
(婚約してるんだけど。)
心の中で同じことを思い、笑いをこらえた。
___________
撮影終盤。
いよいよキスシーン。
阿部は台本を閉じて深呼吸した。
「緊張する?」
目黒が優しく聞く。
阿部は照れながら笑う。
「めちゃくちゃ。」
「映画より?」
「映画より。」
「なんで?」
「今回は幸せだから。」
その一言に、目黒は優しく笑った。
「じゃあ。」
「いつも通りで。」
「うん。」
本番。
監督の「スタート」の声。
二人は見つめ合う。
自然と笑みがこぼれる。
ゆっくり距離が近づき――。
「カット!」
スタジオ中が拍手に包まれた。
監督はモニターを見ながら何度も頷く。
「素晴らしい。」
「二人とも。」
「映画の時より、さらにいい演技だ。」
阿部は少し驚く。
「本当ですか?」
監督は笑顔で答えた。
「あの映画では苦しさを演じていた。」
「今回は幸せを演じている。」
「でも。」
「作っている笑顔じゃない。」
「本当に幸せそうな表情だ。」
目黒も照れくさそうに笑った。
阿部はその言葉を聞いて胸が熱くなる。
映画では役に苦しめられた。
役が抜けず、高熱を出した。
もう演じることが怖いと思った日もあった。
それなのに。
今は違う。
目黒と向き合って芝居をしている時間が、心から楽しい。
(めめと一緒だからだ。)
そう思うだけで自然と笑顔になれた。
苦しかった記憶が、少しずつ温かい思い出へ変わっていく気がした。
___________
数か月後。
スペシャルドラマが放送された。
SNSには次々と感想が投稿される。
『映画で泣いた分、今回は幸せすぎる!』
『甘すぎてニヤニヤが止まらない!』
『この二人をもっと見ていたい!』
『続編を作ってくれてありがとう!』
放送終了後には関連ワードが次々とトレンド入りした。
動画配信サービスでも歴代最高クラスの再生数を記録。
後日、楽屋。
九人でその反響の記事を見ていた。
「すごいな。」
岩本が感心する。
「映画も良かったけど。」
佐久間は笑う。
「今回の甘さは反則。」
康二が大きく頷く。
「見てるこっちが照れたわ!」
ラウールはニヤニヤしながら目黒を見る。
「めめ、ずっと嬉しそうだったもんね。」
目黒は照れながら笑った。
「だって。」
「あべちゃんがずっと笑ってたから。」
阿部はその言葉を聞いて目黒を見る。
映画では流した涙。
ドラマではこぼれた笑顔。
どちらも演技だった。
でも、その笑顔だけは本物だった。
阿部は静かに目黒の手を握る。
「めめ。」
「ありがとう。」
目黒も優しく握り返した。
「こちらこそ。」
「あべちゃんと一緒だったから。」
「最高の作品になった。」
コメント
2件

暗い気持ちはこれで払拭されたのかな 笑顔イチャイチャ幸せいっぱいの 撮影になったのなら最高だよね😆
おお、撮影現場の甘やかで温かい空気、すごく伝わってきました。特に「今回は幸せだから」という阿部さんの台詞、映画の苦しみを知っているからこそ胸に沁みますね。監督が「作っている笑顔じゃない」と褒めるのも、読者としては「本当に恋人同士だからだよ!」とツッコミたくなる——でもそれが二人の関係性の深さを物語っている。最後の「ありがとう」「こちらこそ」の握り返し、最高の締めくくりでした。