「………はあ」
俺、鮭海左門はベットに寝転がってため息をつく。
今日も”あの人”のところに行こうと思うと、胸が痛くなる…
………そういえば今日、mmmrとの初めての合同会議があるんだっけ…?それが終わったら行こうかな
…あれ、そういえば…なんだっけ、なんか忘れてるような…
まあいいや、早く行こっと
「あ、さもさん!」
声を掛けられて振り返ると、凸さんこと凸森悠さん、ニグさんこと白犬ニグさんがいた。
「さもさん早いね」
「二人もでしょ!」
「まあ、土下座組みたいにはなりたくないですから…」
「それはそう」
今日土下座組は会議には来ないけど…説教は受けたくないもんね。
「あれ、さもさん今日来て良かったの?」
「?何が?」
「いや…ごめん何でもない。」
…凸さんどうしたんだろ?
そんなことを考えてるうちに、会議室に着いた。
「…あ、君たちがさもさんに凸さん、ニグさんだっけ?」
黒髪の人が、会議室に入ってきた俺たちに気付く。
確か…緑川ラテさんだっけ?この前べるさんが一緒に任務に行ったらしいけど…
「odmnの人たちとは私は始めましてかな?柊鳴ヒナです!兄が多分お世話になってます!」
ヒナさんが明るく話す。
“兄”…?なんだっけ、この引っかかる感じ…
「あー多分さもさんとニグさんは始めましてだと思う。流星メテヲです。よろしく。」
「音乃川麗羅です!よくめめさんの代わりにおどろくさんのところに行ったりしてます!」
「あっぶない!遅れるところだった…」
レイマリさんこと東雲椎名さんが、慌てた様子で入ってくる。
「あ、レイマリさん!」
「さもさん、この前の任務はありがとうございました!」
「いえいえこちらこそ」
「レイマリさん、ガンマスと八幡宮は?」
ラテさんがレイマリさんにそう聞く。
音羽響さんと御前崎八幡宮怜さんのことかな?
「ガンマスさんは絶対騒がしくなるから今回は来てない、というかめめさんが来ないように任務に行かせた。」
「あー…納得。」
え?どういうこと?
騒がしいって…odmnだって騒がしいから少しぐらいいいのに…
(さもさんはガンマスさんの音割れを知らない…)
「八幡さんも今回いないよ、訓練生の指導してるから。」
訓練生…そういえばmmmr、最近訓練生入ったんだっけ?
「あ…そういえばiemonさんも来ないよ、なんかハッキング手こずってるっぽくて」
家元伊右衛門さんのことかな?確かうたいさんと同じエンジニア…
「はあ…報告書出すの手間取って遅れた…」
波空宇波さんが、疲れた様子で会議室に入ってきた。
「あ、両生類遅かったじゃん。」
「両生類って言うな!昨日の任務の報告書出そうとしたら、しぇいどさん熱で休んでて、出すの手間取ったんだよ!」
しぇいどさん…昨日から体調悪そうだったな…だからか…
「お、遅れましたー!」
「大丈夫だよぜんさん、皆早いだけだから、まだ来てない人もいるし」
熊白善さん…前にも会ったな…
「あ、さもさん!この前はありがとう!さもさん休日だったのに、任務で危ないところ助けてもらって…」
「人を助けるのは当然だよ!」
そう、俺はこの前休日で出かけてるときに、任務で危なかったぜんさんを助けた。
…あの人のことは助けられなかったのに
「…あといないの誰だっけ?」
「えっと確か…」
「トラブルがあって遅れてくるって言ってたよ。」
「…ごめんなさい!遅れました!」
そう言って入ってきた人を見て、俺は言葉を失った。
「ぁ…」
「?ってあ…」
柊鳴ルカ、俺の、俺の大切なあの人を…
「ルカ兄、訓練生同士のトラブルはだいじょ…どうしたの?」
呆然と立ってるひなにいさんに、ヒナさんが声をかける。
「あ〜…えっと…」
「凸さん、なにか知ってるんですか?二人、なんかあったような感じですけど…」
「いや、あの…なんて言えばいいのかな…」
ああ…そっか、凸さんは知ってるんだっけ
「皆さん遅れてすみません」
「皆!遅れてごめんなのだ!…ってどうしたのだ?」
そのときmmmrのリーダーであるめめさんこと墓杜芽々さんと、俺たちodmnのリーダーであるおどろくさんこと相都六花さんが入ってきて、俺とひなにいさんを見て、同じく疑問を浮かべる。
………苦しい。
そうだ、この人今、mmmrにいるんだった…
「はあっ…はあっ…」
息が荒くなる。
「さもさん!?大丈夫!?」
「だ、いじょうぶ…」
「休んだほうがいいのだ…」
「………じゃあ、休みます…すみません」
ひなにいさんに会って、平常心で会議をすることはできない…
俺はひなにいさんと目を合わせず、会議室を出た。
なんで…なんで…
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