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ある日、俺がいつものようにデスクワークをしていると、歌が聞こえてきた。
「歌…?」
何故だか俺は、その歌を知っているような気がした。おもむろに俺は椅子から立ち上がり、その歌声の方へと向かう。
「映像電伝虫……」
歌声が聞こえる場所は休憩所で、数名のバロックワークス社員が映像電伝虫から見える映像を見ていた。
「あ、エメリヒさん」
「何見てんの?」
「最近話題になってる歌手ですよ」
社員が指さす方には、俺の知っている顔があった。
「ウタ……」
そこには、踊りながら歌うウタがいた。見間違いなどではないだろう。成長したウタがいた。背景は部屋のような場所。ウタはシャンクスと一緒じゃないのだろうか。
なにもわからない。確かめたいが、ここがどこなのかはわからないし、俺なんかが行っていいのだろうかとも思う。
「いい声ですよね、エメリヒさん」
「ん? あ、うん。そうだな。綺麗な歌声だ」
……俺は椅子に腰掛け、昔のように彼女の歌に耳を傾けることにした。