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瓦礫の街を抜け、僕たちは遠くの町外れにある闇市へ向かった。
そこは戦争の傷跡を隠すように、小さな屋台や露店がひしめき合っていた。
煙が立ち上り、香ばしい匂いやスパイスの香りが混ざって鼻をくすぐる。
子どもたちの笑い声や大人たちの話し声、時折聞こえる物を売り買いする声が、
戦争で失われた日常を取り戻そうと必死に繋ぎ止めているようだった。
「ここで少しでも食べられるものを見つけよう」
💜が小声で言いながら、慎重に歩く。
🩵は、屋台の向こうで焼き魚を売る女性の手元をじっと見つめていた。
「匂いが……美味しそう」
🩷は遠くの魚屋の前で立ち止まり、まだ手に入るものを探す。
「見てよ、少しだけど野菜もある」
俺たちはそれぞれ小銭を握りしめ、少しずつ食べ物や必要なものを買い集めた。
闇市には、不安と希望が入り混じっていた。
「、、まだ完全に安心できるわけじゃないね」
🤍が周囲を警戒しながら言った。
「、でも、こうして集まれるだけでも、少しは幸せかもしれない」
❤︎が微笑みを見せた。
俺たちは夜の闇に包まれながらも、
小さな焚き火を囲み、今日買った食べ物を分け合った。
「また明日も、こうして笑えたらいいな」
そう、
本当に。