テラーノベル
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〇アパート・高岡の部屋(夕)
六億円が『山積み』されている。
肩を抱き合う、梨紗、結城、高岡、ケン、レイ、テツ。
結城がレイの背中を叩く。
結城「今回のMVPや! カラダ張ったなぁ」
レイがギクリと結城を見る。
結城「言うてへんって」
梨紗「なになに?」
結城「いや、レイくんの『名演技』のお陰や、いう話」
梨紗「ホンマや。棚から陶芸の本が落ちてきたときは、どうしよ? 思たわ」
テツ「レイの機転に救われました」
レイ「それより、この金は大丈夫なのか? 使ったら捕まるとか?」
結城「大丈夫や。北条美花は、泣き寝入りするしかないんや」
ケン「表に出したら、税務署どころか、警察まで動くいうこと?」
結城「その通りや――。さぁ、分けよか」
6等分された一億円を見つめる梨紗。
結城「オマエの無念からみたら、少ないな」
梨紗「いや……、仕返しはできた。みんなのお陰や」
レイがケンに百万円を渡す。
レイ「返す。これで貸し借り無しだ」
ケン「わかった。で……、辞めるんか?」
レイ「いいのか?」
ケン「レイの夢は知ってる。俺はテツと漫才する」
テツ「最初の予定通り」
ケン「無理に誘て悪かったな。今まで一緒にいてくれて おおきに」
レイ「こっちこそ……、ありがとう」
高岡が両手で自分の頬を叩いた。
高岡「僕も目指した道だけを走る」
結城「アシスタントを辞めて、自作に専念するんですね」
高岡「全身全霊をかけて、よい作品を描きたい」
結城「高岡さんなら、大丈夫だと思う」
高岡「ありがとう。がんばります」
梨紗「アレ、もうイランのちゃう?」
高岡が買わされた絵画を指す梨紗。
高岡「いえ、置いておきます。教訓になるし、 思い出にもなるから」
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