1人電車に揺られ
気づけば知らない駅
u:(ここどこだ?)
ぼんやりそんなことを思った
ポケットには財布
手の中のスマホにはメッセージが
何件か届いていた
衝動的に電車に乗り
適当に乗り継いで気づけば
駅のホームに降りていた
u:………
ホームから見える空は雲ひとつなく
太陽は眩しくて蝉が鳴いていた
時刻は
10時25分
~その頃 kは電話していた~
k:もしもし、レトさん?
r:どうしたの?電話なんて珍しい
k:レトさん、うっしーと一緒にいる?
r:いや、いないけど。どうしたの?
k:朝気づいたらいなくて
一緒か確認したかっただけだから
r:ちょっと、まt
レトさんは、何か言いかけていたが
電話を切ったので聞こえなかった
k:うっしー、、、
スマホを取り出しメッセージを送る
朝から何度も送っているが
返信は無し
着信も入れているが
もちろん出ないし折り返しも無い
ガッチさんにも電話したが
返答はレトさんと変わらなかった
時刻は12時40分
~その頃 uは、、~
ジリジリと焼けるような暑さの中
当てもなく歩いていた
額からツーっと汗が流れ
それをTシャツの袖で拭った
u:このまま溶けてなくなりたい
そんな言葉が口をついてでた
近頃、上手くいかないことが続いている
仕事しかりプライベートしかり
u:(昨日は、キヨと喧嘩したんだっけ…)
喧嘩の内容は、
暑さで頭がボーッとしているせいか
しょうもなさすぎたせいか思い出せない
u:(、、、もう限界)
1時間ほど歩いていたが
暑さに限界を感じ目に止まった
コンビニに入った
冷房の効いた店内
買った飲み物を
イートインスペースで一気飲みする
身体全体に水分が行き渡るのを感じた
u:(そろそろ帰ろ)
コンビニを出るとまた灼熱地獄
運のいいことにすぐ目の前に駅が見えた
スマホを見ると時刻は12時40分
タイミング良くスマホが震える
ディスプレイには「キヨ」の表示
ピッ
u:もしもし?
k:もしもし、うっしー?
今どこにいるの?
少し声が震えている
u:今?〇〇駅?
k:〇〇駅?どこそれ?調べる
u:さー、どこだろ?
k:✕✕県じゃん!?!
なんでそんな遠いところまで、、、
u:気づいたらここにいて、、、
k:、、戻って来るよね?
u:今から帰る
k:よかったぁ;;;;
このままうっしー居なくなったら
どうしようって不安だった
u:ごめん、、
k:途中まで迎えに行く
u:1人で帰れるから大丈夫だって
k:ダメ、絶対迎えに行くから!
〇✕駅で降りて待ってて
もう、どこにも行ってほしくない
早く会いたい
u:わかった
待ってる、早く迎えに来て
-end-
kとuは同棲してる設定
kにuは、お家でお説教されました
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