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#SnowMan
「…一回、試させてよ」
「どういうこと..,?」
「外に出て、覚えていられるか」
こんなこと自分でも思っていなかった。
残りたいのが本心なのに。
口から勝手に溢れる。
「…わかったよ。」
「ごめん…」
「うん…」
そういい門まで2人で歩く。
門の前。
「あのさ、」
仁人は口を開けた。
「俺ら、昔仲良かったよな…」
「急になんだよ…笑」
「毎日遊んで、勇斗はよくここに来てくれてた。」
「…おう」
「ここでかくれんぼしたり、鬼ごっこしたりさ…思い出深いよな。」
「そうだな…笑」
「待ってるよ…覚えててね、? 」
「うん、必ず。」
門が開いた。
眩しい太陽が目に当たる。
「じゃあ、」
「うん…」
振り返った時、仁人の目から涙が一つ、こぼれ落ちたのが見えた。
(悲しいよな、..)
「ありがとう、」
「うん」
俺は光が差す方へ歩いた。
外に出ると、門が閉まった。
「仁人…」
俺はそう呟いた。
外に出たら、またビル街が広がっていた。
俺はフードを深く被ってまた歩き出した。
ポケットの中には温もりが残っていて、
戻ってきて欲しいという仁人の思いが包まれているようなきがした。
あれから数週間
約束はしっかり覚えていたが、場所を忘れてしまった。
城の見た目はしっかり覚えていて、周りも覚えているが
道を忘れてしまった。
向かいたいのに、覚えているのに。
忘れた自分が恥ずかしい。
(勘で…行けるよな? )
そんな軽い気持ちで外に出た。
ぶらぶらビル街に着くよう願いながら歩いた。
すると、曲がり角から野良猫が出てきた。
足は白く体は黄土色、ごく普通の猫だった。
俺はその猫に惹かれたのか、足が勝手に猫について行った。
猫に集中してついていくと、見覚えのある所に着いた。
あの、城だった。
「は…? 」
俺は動揺が隠し切れなかった。
「猫…が導いてくれたのか?」
俺が猫を見つめていたら、猫はこちらをじっと見て振り返って消えて行った。
俺は城に入った。
門の前に立つと大きな音で門が開く。
「覚えててくれたんだね」
仁人はここに来るのを見計ってたかのように立っていた。
「そりゃな笑」
「良かった…また忘れてるかもって笑」
「なわけねえだろ笑笑」
2人で笑った。
綺麗な白いソファに2人隣で座った。
俺は一息ついた。
しばらくすると、仁人は口を開いた。
「なあ…」
「ん?どうした?」
「お前…さ、ここに来てない時、なにしてた?」
「…どういうこと?」
「いや、ほら学校とか」
「あー、ほとんど行ってねえや、笑」
「そう…なんだ」
「なんかずっと忘れてて、もやもやしてて」
「それのせいか学校でも上手くいかなくて、ほとんど…笑」
「そう…か」
少し間が空いたあと、仁人はまた話した。
「恋愛は、?したの?」
「へ…? 」
まさかの質問に俺は動揺を隠し切れなかった。
「したと思う…?笑」
「うん…だってお前、イケメンじゃん」
「そうか?笑お前からそんな発言初めて聞いたわ笑」
「笑笑」
「逆に仁人は?いんの?」
「俺はずっと城にいたもん…たまに偉い人が来るくらいで、他の人は全然来ない」
「そっか…」
「勇斗が来るの待ってたからね笑」
「まあ、来たじゃんか笑」
「うん笑」
さりげないこんな会話が俺は好きだった。