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「ちぐ、せっかくだしゲームするか?」
「え、いいの!?」
キラキラした目をこっちに向けてくる
「もちろんだよww何する?」
「うーん」
迷った顔で考えるちぐ
かわぇなぁ
「うちス〇ッチ2つあるからなんでもいいぞ」
「じゃあスプラ!」
嬉しそうなちぐ
「スプラな、ちょっとス〇ッチ取ってくる」
「はーい!」
ドタドタと音をたて、上がっていく
「えっと、この辺やったっけ」
ガチャンガチャンと音が鳴り響く
「あったあった」
無くしてしまったかとヒヤヒヤしていたので安心した
「え、ちょっやめて!ぷりちゃん、助けてッ」
1階から叫び声が聞こえる
「ちぐ!?今行くぞ!」
どうしたんや、不法侵入か?
ドンドンドンドンとさっきより大きな音で階段を駆け下りる
「ちぐ!」
目を疑う光景が広がる
「ぷりちゃッ ポロポロポロ」
泣いたちぐが助けを求める
「あれ?ぷりっつじゃん」
「お久〜」
聞き覚えのある声
「お前ッ」
此奴は彼をいじめた主犯、芦原だ
「ちぐに何してるッ!」
あの時の記憶がフラッシュバックする
「おいおい、そんな大声だすなよw」
「遊んでるだけだろ、ちぐさ」
「うぇ、ッ?い、いや」
ちぐが否定しようとする
「遊んでるだけだよな?」
芦原が釘を刺す
「う、うん」
「よし、いい子だ!ニコッ」
気味悪い笑み
「な、言ったろ?だからお前には関係ねぇよ」
怒りがフツフツ湧いてくる
「ちぐ、泣いとるやん!」
当時、何も出来なかった俺が思い浮かぶ
「ぷりちゃッポロポロ」
「え、?」
「よぉ、ぷりっつ」
「芦、原」
「なんだ?ビビって動けねぇか?w」
「う、ぁ」
「なっさけねぇw」
「ぷりちゃん、無理しないでねッポロポロポロ」
何も出来なかった怒りを原動力に怒る
「彼の時もそうだ、お前はずっと!」
「え〜、そうだったかな〜?」
「お前には関係ねぇんだから口出すなよ」
ふざけた答えが返ってくる
「ちぐは俺の…」
言おうとして立ち止まる
「俺のなんだ?w」
「彼女や!」
あ、言っちゃった
でもちぐといるとドキドキするのは事実
ちぐに恋をしているんだ、俺は
「へ、ぷりちゃん!?///」
顔を真っ赤にして俺の名前を呼ぶちぐ
まぁ、驚くのは当然よな
だって告白と同然なんやもん
「へ〜、新しい彼女作ったんだw」
バカにしたような返事が返ってくる
「彼に託されたんや、ちぐを」
「ちぐを俺が一生をかけて守るんや」
「チッあぁそうかよ!今回は見逃してやるよ」
玄関のドアに芦原が手をかける
「勝手に逃がさねぇよ」
「しばらくお巡りさんにお世話になってな」
「は?」
ウーウーとサイレンの音が近づいてくる
「け、警察!?お前ふざけんな!」
芦原が声を荒げる
「大人しくお縄につけよ」
「不法侵入に暴力、どんな罰だろうな」
スマホを揺らしながら俺が言う
「クソがよッ」
惨めな叫び
「ご協力、感謝します」
警察が敬礼をする
「いえいえ」
「彼女を守っただけなんで」
もうちぐが彼女確定みたいな話し方してもうてるやんw
「お幸せに!ニコッ」
優しい警察官やったな
「あの、さぷりちゃん」
申し訳なさそうにちぐが話しかけてくる
「ん?なんや?」
「か、彼女って…」
「あ〜」
「もしかして嫌やった?」
やっぱ嫌よなぁ
俺の恋はここまでk
「いや、そんなことなくて」
え、ちょ、え?
「そ、それって…?」
「ぷりちゃんの彼女にしてくれるかな///」
「ッもちろん!」
やった!やったやったやった!
「もう一生彼みたいにはさせんよ」
「彼の分も、彼にしてやれなかった分も幸せにするからな!」
「ありがとッ///」
なぁ、お前の読みは当たってたわ
確かにすっごく似てる
俺、こっからはちぐを幸せにする
お前は幸せだったんか?
幸せにしてやれてたか?
お前に全部できなかったからこいつに全部するつもりだ
お前に託されたちぐは確かに俺の腕の中にいる
最後まで幸せに出来なくてごめんな
「ううん、俺は幸せだったよ!」
え、?
「ぷりちゃんは人を幸せにする力がある」
「だからその力で人を幸せにしてね!」
わかった、もちろんや!
また、絶対会おな!
「うん!絶対生まれ変わって2人に会いに行くよ!」
「それまで生きて待っててね!」
「ぷりちゃんの恋人で良かったよポロポロポロ」
「”また”ね」
あぁ、”また”だな!
このお話、もうちょい続くよ!