テラーノベル
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アクア・マリン
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街の防災無線が、突然鳴り響いた。
『市民の皆様にお知らせします』
聞き覚えのない声だった。
『これより、十年前の
出来事に ついて説明します』
ノイズが走る。
『あの日、私たちは間違えました』
『一人の子どもを、存在
しなかった ことにしました』
『そして、その責任を、
たった一人に 押しつけました』
声は震えていた。
『どうか、もう一度だけ、彼の名前を——』
放送は突然途切れた。
直後、街中のスピーカーから、
同じ音が鳴り響いた。
コメント
1件
第17話、ひやりとしました。聞き覚えのない声、震えながら語られる「存在しなかったことにした子ども」――たった一人に責任を押しつけた過去。その告白が途切れたラストの余韻が重くて、胸が締めつけられました。何より「彼の名前を…」と放送がそこで切れるのが、続きが気になって仕方ないです。むなさんの静かな文体だからこそ、一つひとつの言葉が鮮烈に刺さりました。