僕の恋人は雨男
彼と出かけるとよく雨が降る
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『うぁー、また雨〜?』
「まあまあ、これくらいなら大丈夫でしょ」
そう言いつつ、少し大きめの傘を開く
『でもさー!雨降ると気分下がるって言うか』
彼が少しむっとして言う
「そう?僕は好きだよ、雨」
2人で同じ傘に入って歩き出す
『えー?ほんとに?』
「うん、ほんとに」
「晴れたら虹が出るでしょ?」
それに、君と相合傘ができるから。そんなセリフは飲み込んだ
『あっ!確かに!』
彼の表情がぱあっと明るくなる
『じゃあ、雨もあんまり嫌いじゃないかも!』
目を輝かせる彼が可愛らしくて、くすりと笑ってしまう
『あ、今単純って思ったでしょ』
今度はじとっとした目で僕を見てくる
「そんなこと思ってないよ、ただ可愛いなぁって」
僕は思ったままのことを告げるけど、それは彼には効果的面だったようで
『へ、?もぉ!ばぁか!』
なんて、怒られてしまった
『あ、昨日ポッキーの日だったっけ』
彼が思い出したように言う
「あぁ、そういえば」
その言葉に頷く
『僕ポッキー食べてない!』
「帰りコンビニよって買おうか?」
『え!?いいの!?』
どうやら彼の機嫌はもう良くなったようだ
『わーい!奢ってくれてありがとう!』
「え、いやまだ何も…」
『楽しみだなぁ!』
…僕奢るなんて一言も言ってないんだけど…..
そんな少し強引なところも彼らしい
『ほら!早く行こ!!』
なんて、急かしてくる
「はいはい、w」
彼が楽しいのならそれでもいいか、なんて、思えてしまう僕は相当彼に惚れ込んでいるんだろう
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僕の恋人は雨男
僕は彼の降らせる雨が好き
コメント
15件
好。
最高すぎ!やっぱ上手いなぁ…
smnrが居てくれるだけで世界は晴れる!!!!!