私の思考が一瞬止まった。
「○○君?」
顔を見てみると、同級生で仲が良かった男子だった。
「こちら配達物です。判子お願いします」
しかし配達の人は何の反応もせず、手続きを続けた。
私は取り敢えず判子を押した。
「はい。ありがとう御座います」
と言って行こうとした。
「ちょっとまってよ!○○君でしょ?」
と私は呼びかけた。
配達の人は振り返り
「だったら何だよ?」
と威圧的に言葉を返してきた。
私は恐怖を覚えた。その人の目は冷たく鋭かった。
その人はそのまま行ってしまった。
私は茫然とした。
学生時代、その人とは仲がすごい良かった。一緒に遊んだり、勉強したり、お弁当を食べたりしていた。
だから何故あんな対応をされたのか、見当が付かなかった。
私は気を取り直して、配達物の中身を見ることにした。
箱は、割と大きくて重かった。
私は中身が何なのか、更に見当が付かなくなった。