家の場所は同じ。鍵も使えた。何が違うんだろう?と考えてみてもひとつしか思いつかない。
恋人が違う。
なんか変な並行世界に迷い込んだみたいだ。
原因は昨日見た変な夢しか思いつかなかった。夢というにはあまりにリアルな出来事。
とりあえず仕事へ向かう。俺の知っている仕事ならちゃんと問題なくこなせるはずだ。
結論から言うと。
まったく問題なかった。携帯は手元になかったので、撮影が終わると照からの鬼電に驚く。
留守電を聞いてみたら、もうしない、ごめんとひたすら謝っている。
何のことか分からないが、聞きたくない…。
今はそんなことより(照ごめん)本来の彼氏である阿部ちゃんに会いたい。
俺は阿部ちゃんに電話してみた。
1回目は留守電になってしまった。
2回目……たのむ、出てくれ……
💚『…は、い。だれ?』
💙「あっ!阿部ちゃんっ!俺っ!翔太だけど…っ」
💚『え……あ?…しょ…た?っはあ、やめて、め』
阿部ちゃんの息遣いが荒い。
………なんだか死ぬほどイヤな予感がする。
するといきなり、聞き慣れた低音の声。
🖤『ごめん、しょっぴー、邪魔しないで』
一方的に言われて、通話が終わった。
💙「まじかぁ………」
俺は項垂れて、頼るべき次なる相手に電話を掛けた。
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