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でもある日。
希望の光が見えた。
「生きづらいでしょ」
行き詰まった私の心を読み取るかのように、友人が話しかけてくれた。
いつ知り合ったか忘れるくらいずっと前から友達だった玲央は、私が思い悩む時に必ず声をかけてくれる。
今回は特に、救われた気がした。
玲央はモテるし、当たり前に好きだけど友達以上にはならなかった。だから今後もずっと、友達。
お互いがそれをわかっている。
「彼氏とはどう?」
「遊ぶか?」
私が欲しい時に欲しいことを聞いてくれて、言ってくれた。
こんなできる男、なんでまだ結婚できないんだ…
世の中、変な人ほどすぐ結婚する。
だから、結婚がゴール、早い人が勝ち!なんて思わなくていいんだ。
って、玲央が教えてくれたんだっけ。
友達の方が気が楽でいいなぁ。
彼氏や家族という存在が負荷に感じてきてしまった私は、大事なものがなんなのかわからず見失い続けていた。
自分なんかに優しくしてくれる人、なかなかいないよ。
また私は、同じ失敗を繰り返すところだった。
私は常に思う。
人と同じ幸せを感じることはできないんだと…
何か能を持って産まれてきたわけでもないし、
そう育てられたわけでもない。
人との幸せなんて、感じたらいけない。
一生知らずに生きて行くべき存在。
きっと誰かと幸せになるなんて、無理。
何事も結婚を考えなくてはいけなくなった年齢で、人の人生を棒に振ることはできなかった。
これからは玲央と話すのも遊ぶのも控えよう。
自分が惨めで仕方なくなった。