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mtk __ Side
「は、ぁっ
げほ、っ」
病室に舞い込む 冬の風
「…」
きっと 僕は 病室の外から 出られないんだ 、
どこかで 鳥の鳴き声が 聞こえる
「外行ってみたいな、」
どうせ 無理な願いだけど、
少し 窓辺に顔を向けると
見たことのある 顔を見つける
「ひ、ろと、?」
僕の初恋の人。
すごく優しくて 告白したけど
…
ともかく会いたい人、
「ひ、っひろとぉ!!」
思い切って大声で呼ぶそうするとこっちを見あげ
まったく覚えてなさそうな顔…
でもニコッと笑い手を振ってくれる
「あ、会いに行かないと、っ」
謎の使命感に自分では驚いたけど
身体が言う事を聞かない
僕はすぐナースコールを押して
看護師さんにお願いする
「か、看護師さん、っおねがい、っ」
少し不安そうな顔をした後に
無理だと言う それでも諦め切れない
僕は行動することにした
「いやだ、っ行くの、!」
必死に止める看護師さんを押しのけて
ひろと の元へと走る 橋の空気は冷たくて
肺が痛くなった 。薄着で寒くて凍えそうだけれど頑張って走る
「ひ、っひろ、っと、っ」
心拍数が上がるのが分かる
それでも、会いたいだって、好きだから、っ
涙を必死に止めて、走る
ただ、走る
「ひろ、と!!まってっっ!!!」
大声で言うどうせ間に合わないのに
どうせ終わるのに、
くだらない人の為に命を張る
命を掛けてでも会いたい話したい
「ひろ、っ」
名前を呼んだ時 足が縺れて転んで
思いっきり胸を打つ
その衝撃で呼吸が乱れる
「あ゙、っっげほ、っ」
目眩がする走れない
待って行かないで
「ひろ、っげほ、っ」
行かないで、
「おぇ゙、っっ」
行かないで、っ
その気持ちだけで立ち上がり走る
目眩がして平衡感覚もなくて
転びそうになるけど、
走る乱れても、走る
「ひろ、っと、っ」
ようやく追いつく、
「ひろと、っ!」
優しく後ろから抱きしめる
暖かくて心地よい、
「ぅわ、っ!?さっきの人?」
「ひろと、っ」
僕のことは覚えてないみたい、
「僕、さ!ひろとの同級生!」
「あ、来てない子?」
久しぶりの会話
困惑したような眉
落ち着いてる声
「うん、っ病気でさ、っ来れてない、えへ、」
「へぇ、」
話さなきゃ
「あのさ、っ僕ひろとと付き合いたい」
唐突にそう告げると
ひろとはびっくりした顔をしながら
「考えさせて、?」
どうせ無理という返事が来るのに
「うん、っ!待つね!」
そう言う会話を数分交わした後
看護師さんが僕のことを追いかけてきて
こっぴどく怒られちゃった、
でもこの会話は絶対に忘れない
最後手を引かれながら帰る時に
言う
「103号室、僕の病室!絶対きて! 」
そう強引に言う
でも
「いいよ!明日行くから!」
にっこり返してくれて
喜びの感情でいっぱいになったまま病室に帰る
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約束の日。
「まだ、かな、ぁ」
もう夕方の5時
きっと嘘だったんだよ
面倒くさくて嘘ついたんだよ、
信じた僕が悪かったんだ
「は、ぁっ」
ため息を漏らした時
すごい音を立てて病室の扉が開く
「迎えに来た!!もとき!!」
大きな花束を抱えて顔を真っ赤にして
飛び込んでくる
来ないと思ってたからドキドキと不安が襲ってくる
昨日の話出てくるのかな、
「これあげる」
「あ、ありがとぉ~!」
変に裏返る声 緊張して震える手を優しく握ってくれる
そのままこっちを見つめて
「昨日の話さ」
ひろとから話しかけてくる
「あ、ぁあれはさ、っ」
言い訳をする前に言ってくるひろと
聞きたくない、どうせむりって、
「俺もすき付き合おう」
真剣な目真っ直ぐで濁りのない目で
僕を見つめるきっと僕しか見てない
すっごく嬉しくて溜めてた涙が一気に溢れる
びっくりしながら服の袖で拭ってくれる
「ちゅっ」
優しく唇を重ねてくれるひろと
この幸せは死ぬまで忘れない
大好きだよ
「ひろと、っ」
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