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ほんわか いいねぇ!!
疲れが溜まり昼過ぎまで寝ている青井。先に起きたつぼ浦が家事やら何やらをこなしながら度々様子を見に行くが起きる気配は無い。
「アオセーン。俺もう暇なんだけど。」
ベッドに座り小声で呼びかけながら寝顔をじっと見つめる。見惚れて思わず頬をそっと撫でるとピクッと顔をしかめた気がして急いで手を引っ込めた。
「まだ起きねーの?さびしんだけどー…はぁ、ゲームでもするか。」
聞かれてないならとつい本音を漏らす。無理に起こす気は無いので静かに退散しようとすると、布団の中から手が伸びてきてつぼ浦の手首を掴んだ。
「おわっ!?…いつから起きてた?」
「寂しかったね、ごめんね。」
「それはちが…う…し//……寝たフリなんて趣味わりーな。」
「別に寝たフリしてた訳じゃないよ、そろそろ起きなきゃなーって思いながら目瞑ってたらつぼ浦が勝手に可愛い事しだしたんでしょ。」
そう言いながらつぼ浦を布団の中に引きずり込んで捕まえた。向き合って顔を見たかったが今は恥ずかしいだろうと気遣い後ろから抱きつく。
「あのー、ちょいアオセン?俺もうとっくのとうに起きてるんだが。」
「昨日早く寝ちゃったからつぼ浦が足りてない、まだ疲れ取れてないし癒して。」
「んー…しゃーねーなぁ…」
やはり顔を合わせはしないが身体を青井のほうに寄せてぴったりくっついた。
「今日寒くない?」
「雨降ってるからな、土砂降り。明日からは気温上がってくって。」
「雨やだなぁー…起きて何してたの?」
「腹ごしらえして掃除とか洗濯とか色々。」
「ありがとう悪いな、起こしてくれて良かったのに。」
「いや暇だったし別に…腹減ってねーの?」
「今何時だ…1時半になったら起きて食べる、それまでこうしてよ。つぼ浦は暖かいなー。」
「アオセンは冷てぇな、風邪引くなよ。」
触れてみると氷のように冷たい手に驚き、暖めようと擦っていると指を絡めて握られた。違うのに…と解こうとすると余計力が込められる。
「握りたかった訳じゃねーんだけど。」
「いーじゃん、これでも暖まるよ。…何時に家出る?できればゆっくり目が良い。」
「え、今日も仕事すんの?まだ疲れてんすよね?休もうぜ。」
「でも今日って会議ある日だよ、なるべく全員出てほしいって言ってたやつ。」
「どうせ深夜なんだから誰かに連絡してもらってその時だけ行けば良いだろ、イトセンにでも頼むか。」
「んー…そうするかぁありがとね。」
大丈夫かと心配していたつぼ浦はその言葉を聞いてホッと一安心。決めた時間を過ぎてもまだ、もうちょっととグダグダゴロゴロベッドの上で過ごしているとグゥー…と青井のお腹の音が聞こえてきた。
「腹減った?」
「流石にね。うぅ〜〜ん…はぁ、もう2時前だ。つぼ浦何食べたの?」
「俺はダイナーの定食。まだ昨日作った残りもある。」
「やった、そっち食べよ。んでつぼ浦ゲームするって言ってたしガッツリやるか。よーし起きるぞ!」
「えぇーもうちょい、まだ寝てる。」
「さっきとっくに起きてるって言ってたのは誰だよw」
気合いを入れて起き上がった青井とは裏腹につぼ浦はまだベッドが恋しい。抱きかかえている布団を無理やり引っ剥がすと諦めて伸ばしてきた手を引っぱった。