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あまり事件が起こらず平和寄りの日、署内で1人チルタイムを過ごしているとスマホの通知が鳴った。


「珍しいな、写真?おぉ綺麗…アイツセンス無駄にあるのムカつくんだよなぁ。」


チャットで満開の桜の写真が送られてきた。唐突にどうしたんだと電話してみるとすぐに気の抜けた声が聞こえる。


「もしもしなんすかぁ?」


「いや写真送ってくるなんて珍しいなーと思って。なにどうした?」


「いや別にどうも…上手く撮れたから。」


「今写真撮ったとこにいるの?桜生で見たい、どこ?」


「えぇーここ穴場だからなぁ…」


「俺には良いでしょ、勿体ぶらないで教えてよ。」


「じゃあアオセンだけ特別な?秘密っすよ、えっとー…」


聞き出した場所に着くと小高い丘の上に大きな桜の木があり、つぼ浦は幹に寄りかかって座っていた。


「うわぁー綺麗。春だなー。」


「シー、静かに。あそこ鳥いる。」


見上げると小鳥が枝に止まり休んでいた。そっちにスマホを向けているつぼ浦の隣に静かに座る。


「無線抜けるか…写真ハマってんの?見せて。」


「これもまぁまぁ良く撮れた。」


「可愛く撮れてるじゃん、お前こういうの何でも器用にできちゃうんだよなぁ。」


「まぁ俺だからな。アオセンはセンスがなー…w」


「は?お前言ったな?俺もこんぐらいできるが?」


「おぉーじゃあお手並み拝見とさせて頂きましょうかねぇ。」


桜や鳥、空、車等各々写真を撮ってみる。つぼ浦は素人ながら中々のものが撮れたが青井は何を撮っても、何枚撮ってもイマイチな写真がフォルダに溜まっていく。


「んー?これ俺とつぼ浦で何が違うんだ…」


「…別に写真が上手くなくたって困んねぇから大丈夫だ。」


「憐れむのやめてね?なんか小ワザとかコツとか無いん?」


「そんなんあったらとっくに教えてる。」


「そっちちょっと貸してよ。」


「いや変わらんだろw」


いーから、とつぼ浦の手からスマホを奪い取りまた格闘するが当然結果は変わらず。諦めて撮った写真を見返しているとある事に気付いた。


「そういや俺ら2人の写真って全然無くない?」


「あー確かに。でも2人でどうやって撮んだよ。」


「つぼ浦人に頼むの嫌でしょ、自撮り頑張って。」


「俺がやんのかよ…えーとこんな感じか?アオセン見切れてる。」


「桜も写そうよ、もうちょいこっち来て…ちょっとしゃがんだらどう?」


「あーこれでどうだ…はいチーズ。」


「撮れた?…ちょっとつぼ浦顔怖いよw」


「真剣なんだよ。てかアオセンも顔見せろ。」


「これ取ると髪ボサボサになんだけど…まぁ良いか、つぼ浦はちゃんと笑えよ。はい1+1は?にー!…おぉ良く撮れてんじゃん。」


満足いく写真が撮れると再び木の根元に座る。話していると小腹が減ってきたとおやつタイムが始まった。


「こっちちょっと食べる?」


「ん、美味い。こっちも。」


「これ初めて食べた、美味いな。…これからはこうやってちょくちょく写真撮るようにしよ。」


「じゃあアオセンもちょっとは練習してくれ?」


「あー…まぁ頑張る…」


「ははっ嘘、俺がもうちょいまともに撮れるようにしとく。」


「助かる、こればっかりは頼んだ。さて食べ終わったしそろそろ仕事すっかー!」


「えぇーもうちょい休もうぜ、息抜きも大事っすよ。」


「んーじゃああとちょっとだけだぞ。」


甘やかしすぎも良くないかと思うが強請られるとつい了承してしまう。暖かい風に揺られる桜を見上げてどちらからともなく自然と手を繋ぎ、舞い落ちる花びらを掴まえた。




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コメント

4

ユーザー

すごくすごくほんわか 最高!!

ユーザー
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