コメント
1件
奇襲は上手く行き、探偵社を分断できた
国木田さんと、谷崎さんは、人気の少ない森の中へと進んでいく
僕は、音を立てずに追う
少ししてから2人の動きは止まり雪が降ってきた
谷崎さんの異能力のようだ
雪を見ているうちに2人を見失ってしまった
やばい、と思い僕は木の上から降りる
周りを見渡すが、あるのは風に揺れる木だけだ
耳を澄ますと近くから呼吸をする音が聞こえた
そこに向かって僕は、右手に持っていたスタンガンを突き刺す
防がれたようだ
ジジッという音のあと2人が見える
僕は、「お久しぶりです」と、2人に言った
2人は僕の姿を見て、少し驚いていた
国木田 「敦、お前変わったな、、」
敦 「変わった?そうですか?」
確かに、僕はポートマフィアに入ってから姿は少なからず変わっただろう
真っ黒な服を着た僕は、もう探偵社の社員には見えない
それに、僕は考えも改めた
弱いものが死に強いものが生き残るという考えだ
そして、僕は今強いもの
前の僕とは違う、、
敦 「僕は僕です、、誰が否定しようと、」
僕は、吐き捨てるように言う
谷崎 「敦くん、帰っておいで、鏡花ちゃんが心配してるよ」
谷崎さんは、本当に心配しているらしく、真剣な眼差しで言ってきた
だが、僕の返事は決まっている
敦 「僕の帰るべきところは、ポートマフィアです」
そう言うと、2人は黙った
この空気に耐えられなく、言葉を発する
敦 「早く戦いましょう、」
僕は、その言葉を発した後、異能力を発動させた
地面を蹴り2人に接近し、スタンガンを当てる
、、、2人の姿が消える
敦 「これは、細雪か、」
本物はどこだと耳を澄ませる
敦 「後ろ!!」
気づいた頃には遅く僕はスタンガンをあてられていた
敦 「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ー、!!」
強烈な痛みが走ったが、意識は保っていられた僕は地面を蹴り、2人から離れる
敦 「不意打ちなんて酷いですよ」
国木田 「戦いに酷いも何も無い、、お前を確保し探偵社に連れ帰る」
敦 「僕は、もう探偵社員じゃないんですよ!」
国木田 「それは、鏡花を説得してから言うんだな」
国木田さんはそういうや否や僕の方に走って 近ずいてくる
国木田さんに、近距離戦は不利だ
またもや、距離をとる
谷崎 「敦くん!!思い出してよ!探偵社の事を!!」
谷崎さんが叫ぶ
僕だって、思い出したい、でも、思い出すことなんてない、それに思い出したとして何ができると言うんだ、、、
敦 「近ずかないでください」
僕は、そう叫ぶ
正直に言って、最初のスタンガンが思ったより効いてしまったようだ
足に力が入らない
谷崎 「帰って、もう一度話し会おう」
そう言いジリジリと、谷崎さんが近ずいてくる
それに合わせて僕も後ろに下がろうとするが、後ろには木があり、下がれない
距離をとるのは一旦諦めて、前を見る
谷崎さんは、もう目と鼻の先だ
(このままでは、負けてしまう)、、そう思うと 孤児院の院長の顔がでてきた
あの、最後に見せた笑った顔、、
思い出したくなかった記憶、、
谷崎 「一緒に帰ろ、、」
谷崎さんはそういうと僕に手を差し出した
敦 「、、、なんです、、」
敦 「ここで負けたら、僕は、、役立たずになるんです!!!!」
僕はそう叫び、虎化した手を前に振り下ろす
グシャッと嫌な感触がした
見ると、谷崎さんを庇うように立つ血まみれの国木田さんがいた
敦 「国木田さん?谷崎さ、、、」
2人は、爪が貫通したのであろう心臓がえぐれていた
2人とも息をしていない、、
僕の手には、血がべっとりと着いている
そんな、二人を見た時、探偵社の記憶を思い出した
色々な任務に行ったこと
国木田さんに、怒られた記憶
太宰さんの入水
全て、、、思い出し 僕は、ゆっくりと2人を見る
にこにこしていた谷崎さんも、毎日怒っていた国木田さんも、息をしていない
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異能力 複写
どんな異能でも複写できる
その代償に記憶が無くなる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「次、記憶を思い出すとするならば、それは、 大切な人を殺した時だろう、、」