※最初に掲載した注意書きと前提をよくよくご覧の上、読み始めてください。
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※甚だしい捏造
※実在の人物、団体とは一切関係ありません
※書いている人間の妄想癖がひどいです。
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ワンクッション
zm視点
田舎だよなぁ。
田舎すぎますね。
学校からの帰り道、俺ゾムは幼なじみで親友のエーミールと、いつも通り他愛もない会話をしていた。
家から学校まではチャリで片道1時間半といったところか。雨や雪の日だと、歩いて30分のバス停からバスで1時間半はかかるから、あまりバスでは行きたくない。
家の人に車を出してもらえと言われるが、それはできない。
俺も、エーミールも、家族から疎まれているから。
勉強も苦手で家の手伝いもロクにしないで遊び呆けてる俺が、家族に嫌われとるのはわかる。これはまあ、性分というか、性格的にこんな限界集落と合わんと思ってる。
けど、エーミールは違う。学校の成績も常にトップで、家の手伝いもよくやる。なのに、家族から唾棄され、虐げられていた。
人よりちょっと色素が薄い。
それだけの理由で。
そんな理由で学校でエーミールをいじめようとするヤツらは、俺がぶん殴って黙らせる。
だが、家での虐待は守ってやれない。
それが歯がゆくて辛い。
大丈夫ですよ。ゾムさんがいてくれるから。
俺が心配してると、エーミールはいつも笑ってそう言ってくれる。
いつか一緒にこんなクソ田舎、出ようぜ!
俺が息巻くと、エーミールは淋しそうに笑いつつも、小さく頷く。
そう…ですね。
子供の頃、いっつもエーミールが言ってたやろ。可愛い嫁さんと一緒に、都会のマンションで暮らしたいって。
俺もな、その隣で暮らすねん!
ふふっ……。いい…ですね…。
何だかいつもと違うエーミールの返答に、俺は違和感を覚えた。
……どないした、エーミール? 家で…また何かあったんか……?
……ゾムさん。もしかしたら、ゾムさんとこうして会えるの、今日で…最後…かも……
はぁッ!?
思わず大きな声が出た。
【続く】